「ふるさと」と共に未来を拓く生徒の育成
~減災・防災意識を高め、実践力を高める小・中一貫した取組~

佐伯市立彦陽中学校

活動に参加した児童生徒数/1~3学年69人
活動に携わった教員数/12人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/230人

実践期間2018年4月1日~2019年3月31日

活動のねらい

南海トラフ地震を想定し、減災教育を地域と共に取り組む中で、直上避難や避難経路上のリスクを回避するため新避難地について行政に提言した経緯から、行政・地域・学校が三位一体となって避難地整備に向けた活動をしたり、さらに減災共助活動を実践したりする。

活動内容

1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
  ※資料参照

2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
  昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
・階上中の見学を通して、生徒会総務を中心とした「自治」の大切さと、自治力を発揮する場としてのボランティア活動、学習支援環境の充実。(佐伯市総合避難訓練における「足湯隊」ボランティアの実現)
・本プログラムの中で学んだ減災・防災・ESDの視点から、「地域(区長・公民館)」、「学校(本校・福岡大学・大分大学)」、「行政(防災危機管理課・都市計画課)」が三位一体となって取り組んだ「足湯隊ボランティア」や「公園づくりワークショップ」を通じた実践的な学びと課題解決に向けて連携・協働したアプローチ。
・防災教育を充実させることが持続可能な社会づくりにつながる意識を、総合的な学習の時間を中心に本校にさらに根付かせた。
3)実践の成果
減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・これまで、市の防災危機管理課に新たな避難ルート・避難場所の整備について提言・要望を行ってきた。都市計画課を通じて、各大学とのコラボレーションやセッションが可能となった。今後、公園計画に併せて整備を実施していく予定である。
児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・「減災(防災)意識の高揚」~福岡大学・大分大学とコラボレーションし、新避難地の視点を含んだ新しい公園についてのセッションを大学生と共に行うことによって思考力・判断力を育み、プレゼンを行う中で表現力も育まれ、地域の高齢者に対してもいたわりの気持ちをもって行動できてきた。
・「減災(防災)実践力の向上」~佐伯市総合避難訓練における「足湯隊」ボランティアの体験。共助活動の一端を担う経験。外国人旅行者に対する英語によるボランティア活動の体験。視野の広がり。
                     
➡本校生徒に求める「思考力・判断力・表現力」の育成

教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・佐伯市が企画する佐伯市総合避難訓練の際、社会福祉協議会と協力し、地域に生きる一員として、総合避難訓練において「足湯隊」としての実践を行い、関係諸機関の間で、有事におけるマンパワーとしての位置づけを得た。また、地域の方からも頼もしい存在だとして、お礼の手紙をいただいた。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・「佐伯市総合避難訓練(「足湯隊」ボランティア)」~有事における地域との更なる連携・協働のための、学校や生徒の具体的な役割分担等についての協議・共有
・「新公園ワークショップ」~新公園ワークショップのセッションの次年度への継続。大川小の悲劇を繰り返さないための、昨年度提言した新避難地・避難経路の具体的な改善に向けた取組。
 

活動内容写真

活動において工夫した点

・座学だけではなく、被災後3日後の避難所の状況を想定した「足湯」ボランティア活動を通じて、減災・防災について体験的に学べた。「足湯」を実施したのは、遠慮気味になると予測される高齢者のニーズ・要望をリラックスした気分で中学生が聞き取ることによって、避難所運営を少しでも快適な状況にすることを狙ったものである。
・幼小中の連携だけではなく、大学とも連携して、グループワーク・セッションを通じて、減災・防災についての考え方を深めた。

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