過去の自然災害から学び,自分の命を守るため,自ら考え判断して行動できる子どもの育成
山県市立高富小学校
活動に参加した児童生徒数/1~6学年336人
活動に携わった教員数/27人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/249人
実践期間2019年4月1日~2020年3月24日
活動のねらい
児童,教職員ともに被災した経験はなく,防災教育が必要だと言われながらも,防災にかかわる危機管理意識は低い。そこで,学級活動や行事,安全指導につなげながら,まずは教職員が「防災」とういう視点から,「命を守る」ことを考えていくことができるようにしたい。そして,小学生であっても「自助」が重要になってくることを考えさせる機会を設けていきたい。また,児童には,身近で起こる災害をイメージし,自分にできることは何かを考えたり,被災地のためにできることを知ったりする中で,防災の意識を高め,自ら判断して行動できる子どもを育成していきたい。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
○命を守る訓練…学期ごとに実施し,年3回実施。
○引き渡し訓練…小中学校合同で実施。
○安全指導…発育測定時に養護教諭から,「命を守るために大切なこと」の話を聞きながら一緒に考える。
○職員研修…1回目は,校内の防災対策や防災教育について研修し,2回目は研修で学んだことの伝達を含め,防災・減災教育の重要性や来年度に向けての研修を行う。
○防災講話…実際に被災地で活動を続けている方から話を聞くことで,より現実として受け取ることができるように
する。また,児童からの質問にも答えていただく。
○防災体験…避難所間仕切りセットを活用し,実際の避難所での生活の様子をイメージする。
児童と教職員で,被災地で使用する「アシスト瓦」を作成し,被災地に思いを馳せる。
○その他…防災にかかわる書籍を購入し,図書館で「防災コーナー」を設け,自由に読めるようにしたり,読み聞かせ
に利用したりする。また,学級図書として常に読むことができる書籍の購入もする。さらに,給食時の放送
や「ほけんだより」を通じて「防災」についての啓発をする。
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
昨年度まで(助成金・研修受講前)と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
・研修で学んだことや気仙沼市の「防災学習シート」を参考にしながら,防災教育の進め方を見直し,防災教育年間計画についての作成検討をするきっかけとなった。
・通常の訓練だけに終わらず,児童自身が考えたり,体験したりすることの大切さを感じ,防災教育のあり方を見直すことができた。
・「防災」だけでなく,「減災」教育についての重要性を認識できた。
・助成金を活用して,講師依頼や体験セットの購入,たくさんの書籍の購入をすることができ,例年よりも防災教育を充実させることができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・訓練主体の防災教育に留まらず,児童自身が考えたり,経験したりする活動を取り入れることができた。
・教職員も体験活動をすることで,児童に一緒に取り組んでいるという意識をもたせることができた。
・具体的な取組をすることで,教職員も児童も防災に対する意識を高めることにつながった。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・被災地に向けての取組で,「自分たちにもできることがある」と実感することができた。
・外部講師への質問を記入させた際に,具体的な質問を書くなど,自分の身に起こることという捉えを強くもつことができた児童がいた。
・被災地で活躍する講師の講話から,被災後の実際の生活の様子を知り,どんな備えが必要なのかなどを事前に家族で話し合うことを含めた備えの重要性を感じることができた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・具体的な活動をすることで,教職員自身の興味関心が高まった。
・教職員自身が体験することで,被災地への思いを深め,意欲的に児童への指導を行うことができた。
・外部講師による講話で,教職員自身が現実として受け止め,防災教育の必要性を再認識できた。
・通信で学校での防災に関わる活動を紹介したり,地域の防災活動を紹介したりすることで,校内だけの防災教育とならないよう,保護者や地域への啓発や情報共有をすることができた。
・市教育委員会へ本校の取組について報告し,防災教育の重要性を伝えることができた。
・地域の防災にかかわる方と本校の取組について情報共有をすることで,つながりをもつことができた。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・今年度は助成金を活用しての取組が多かったが,来年度以降も継続して指導できるような計画の立案。
・「防災教育」のみならず,「減災教育」に対する教職員の意識の向上。
・地域と連携して,災害発生時の対応について協議するなど,地域連携の強化。
・自校だけにとどまらず,市内の学校での防災・減災教育活動を進め,地域で取組ができるよう啓発。
・3月から休校になり,十分な活用のできなかった書籍の活用。
○命を守る訓練…学期ごとに実施し,年3回実施。
○引き渡し訓練…小中学校合同で実施。
○安全指導…発育測定時に養護教諭から,「命を守るために大切なこと」の話を聞きながら一緒に考える。
○職員研修…1回目は,校内の防災対策や防災教育について研修し,2回目は研修で学んだことの伝達を含め,防災・減災教育の重要性や来年度に向けての研修を行う。
○防災講話…実際に被災地で活動を続けている方から話を聞くことで,より現実として受け取ることができるように
する。また,児童からの質問にも答えていただく。
○防災体験…避難所間仕切りセットを活用し,実際の避難所での生活の様子をイメージする。
児童と教職員で,被災地で使用する「アシスト瓦」を作成し,被災地に思いを馳せる。
○その他…防災にかかわる書籍を購入し,図書館で「防災コーナー」を設け,自由に読めるようにしたり,読み聞かせ
に利用したりする。また,学級図書として常に読むことができる書籍の購入もする。さらに,給食時の放送
や「ほけんだより」を通じて「防災」についての啓発をする。
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。 昨年度まで(助成金・研修受講前)と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
・研修で学んだことや気仙沼市の「防災学習シート」を参考にしながら,防災教育の進め方を見直し,防災教育年間計画についての作成検討をするきっかけとなった。
・通常の訓練だけに終わらず,児童自身が考えたり,体験したりすることの大切さを感じ,防災教育のあり方を見直すことができた。
・「防災」だけでなく,「減災」教育についての重要性を認識できた。
・助成金を活用して,講師依頼や体験セットの購入,たくさんの書籍の購入をすることができ,例年よりも防災教育を充実させることができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・訓練主体の防災教育に留まらず,児童自身が考えたり,経験したりする活動を取り入れることができた。
・教職員も体験活動をすることで,児童に一緒に取り組んでいるという意識をもたせることができた。
・具体的な取組をすることで,教職員も児童も防災に対する意識を高めることにつながった。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・被災地に向けての取組で,「自分たちにもできることがある」と実感することができた。
・外部講師への質問を記入させた際に,具体的な質問を書くなど,自分の身に起こることという捉えを強くもつことができた児童がいた。
・被災地で活躍する講師の講話から,被災後の実際の生活の様子を知り,どんな備えが必要なのかなどを事前に家族で話し合うことを含めた備えの重要性を感じることができた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・具体的な活動をすることで,教職員自身の興味関心が高まった。
・教職員自身が体験することで,被災地への思いを深め,意欲的に児童への指導を行うことができた。
・外部講師による講話で,教職員自身が現実として受け止め,防災教育の必要性を再認識できた。
・通信で学校での防災に関わる活動を紹介したり,地域の防災活動を紹介したりすることで,校内だけの防災教育とならないよう,保護者や地域への啓発や情報共有をすることができた。
・市教育委員会へ本校の取組について報告し,防災教育の重要性を伝えることができた。
・地域の防災にかかわる方と本校の取組について情報共有をすることで,つながりをもつことができた。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・今年度は助成金を活用しての取組が多かったが,来年度以降も継続して指導できるような計画の立案。
・「防災教育」のみならず,「減災教育」に対する教職員の意識の向上。
・地域と連携して,災害発生時の対応について協議するなど,地域連携の強化。
・自校だけにとどまらず,市内の学校での防災・減災教育活動を進め,地域で取組ができるよう啓発。
・3月から休校になり,十分な活用のできなかった書籍の活用。
活動内容写真
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アシスト瓦作成1
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アシスト瓦作成2
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アシスト瓦作成3
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防災講話
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防災体験1
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防災体験2
アシスト瓦作成1
アシスト瓦作成2
アシスト瓦作成3
防災講話
防災体験1
防災体験2
活動において工夫した点
・ただ話を聞くという活動だけでなく,実際に体験したり,活動したりすることでより防災を意識できる
ようにした。また,被災地に向けて作成したものを実際に被災現場で使用する人へ渡し,現状を聞かせてもらうなど,活動を点で終わらせず,つなげることも意識した。
・東日本大震災後の被災地での勤務経験があり,災害ボランティアを続けている担当者が,今回参加した研修と自身の経験で学んだことをつなげながら,防災教育を進めることで,より現実として実感させ,興味関心をもてるようにした。
資料ダウンロード
資料なし