守ろう!大切な命

府中町立府中北小学校

活動に参加した児童生徒数/5学年60人
活動に携わった教員数/7人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/30人

実践期間

活動のねらい

★災害時を想定した炊き出し訓練の実施
〇いざという時に助け合って(共助)避難生活を送ることができるように,地域の方と一緒に炊き出し訓練
をする。
〇災害時でも自分達にできることについて考え命を守るための行動ができるようにする。 
★防災フェスタの実施
〇1年間を通して学習してきたことの総まとめとして行う。
〇保護者や地域の方々を招き,自分達が学習してきたことを伝える。また,地域の方々と交流することで,共助の意識を高める。

活動内容

1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
※下記資料を参照ください。

2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
  昨年度まで(助成金・研修受講前)と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
◆学校の中だけではなくいつどこでも使える減災教育の実現◆
〇西日本を中心とした豪雨災害のみならず,これまで日本各地で起きた災害について調べる活動を通して,今後自分が異なる場所で異なる災害に遭ったときのことについて考える活動を行った。
〇減災教育研修で見学した写真・動画等を子ども達に見せて,想像させ,当事者意識を持った調べ学習となるようにした。
〇総合的な学習の時間のみならず,理科・社会科・国語科・家庭科・算数科などの教科と関連させた。
〇助成金で災害に関わる本を購入し,調べ学習に活用した。他学年にも防災意識を持ってもらうために図書室に特設コーナーを設けた。

3)実践の成果
減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
◆教科との関わりを重点的に◆
教科 単元名 内容
理科 流れる水のはたらき 川の水が氾濫する仕組みを学び,河川による災害から命を守るために,自分たちができることを考えることができた。
算数科 百分率とグラフ 円グラフ,帯グラフの正しいかき方を知り,それを活用して防災に関わるアンケートなどをまとめることができた。
社会科 国土の環境を守る 日本の自然災害についてグラフや表から数値を読み取り,日本は自然災害が起きやすい国土であるということに気付かせることができた。
国語科 資料を生かして考えたことを書こう 集めた資料を分析したり,分析結果から考えたことをまとめたりして,説明文を書いた。また,人に伝えるために必要な資料を作成することができた。

児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
〇これまで意欲を持って調べようとする姿はあったが,当事者意識を持てていない児童が多かった。
災害についても,東日本大震災という名前を知っていてもどんな被害があり,その後どのように復興していっているのかについて知らない児童が9割を占めていた。

↓災害についての調べ学習を行う。減災教育で視察した際の写真・動画を見て、その様子を想像する。↓

〇災害はいつ・どこで起きるかが予測できず,そのため大きな被害が出ていることに気付くことができた。
〇地域の災害を想定する中で,避難する時間に着目して考えることができた。季節や時間によって,避難の仕方や必要な物も違うことに気付くことができた。
〇得た知識を関連付けながら,自分の考えを話すことができた。
〇11月の活動の振り返りを次の課題発見につなげることができ,主体的に取り組むことができた。

教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・課題設定当初は,地震や土砂災害の話や資料を見ても,自分事として捉えられている児童が少ないように感じたが,防災教室や防災講座を通して,広島県で土砂災害が起こりやすいという実情を知ったり,実際に防災マップを作成したり,非常用持ち出し袋の中身を考えたりする活動を通して,徐々に意識が変化している様子が見られた。
・炊き出し訓練では,共助を意識して,自分から進んで地域の方々と関わっていこうとする姿が見られた。また,活動を通して,様々な成果や反省点を見つけ,それを3月に行う防災フェスタへ生かしたいという意欲的な姿が見られた。
・防災フェスタの準備では,地域の大人から子供までどの人にも分かりやすい内容にしようと考え,具体物や模型,パネル,体験コーナー等を設置する計画を立てるなど創意工夫を凝らして準備する姿が見られた。

4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・カリキュラムに落とし込む点では,4月の段階ですべての教科との関連性を把握し,防災(減災)学習の視点を盛り込むことが必要であると考えた。来年度は,今年度の実践を4月に引き継ぎ,それを生かしたカリキュラムマネジメントを行っていく。
・5年生のみの活動にとどまらず,学校全体で防災学習に取り組む必要性があると考えた。
⇒教職員全体が防災学習に取り組む意識を持てるような研修が必要である。(過去の災害を知る。共有する。)

 

活動内容写真

活動において工夫した点

【自助 共助 公助 +N助】
炊き出し訓練では特に共助を意識した取り組みを行った。
保護者,地域の方参加型の取り組みをすることができた。
2)に記しているように,各グループに分かれて地域の方と一緒に防災について考える活動を行った。

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