上原っ子の防災学習 ~自分のため!みんなのため!島の未来のため!~

竹富町立上原小学校

活動に参加した児童生徒数/1~6学年89人
活動に携わった教員数/18人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/70人

実践期間2018年7月21日~2019年1月31日

活動のねらい

本校のある西表島上原地区は、今後30年以内に、震度6以上の揺れに見舞われる確率が高い地域である。
また、海に近く、津波の影響も大きく受ける可能性があるが、児童をはじめ地域住民の多くは、津波を経験していないためか、防災意識の低さがうかがえる。
そこで、児童、教職員、保護者が一緒になって地震・津波・火災等の災害について意識や知識を高め、緊急時に自分を守るための手技や見通しをもった行動ができるようにすることを目的として、防災教育を充実させたいと考えた。

活動内容

1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
7~8月 地域安全マップの作成【地域子ども会の協力】
10月11日 上原保育園・幼稚園・小学校、中野地区合同避難訓練事前打合せ
10月18日 避難所模擬体験活動事前研修会(職員対象)【防災士:稲垣 暁 先生】
11月 5日 上原保育園・幼稚園・小学校、中野地区合同避難訓練
11月13日 上原保育園・幼稚園・小学校、中野地区合同避難訓練反省会
11月27日 避難所模擬体験活動 【コーディネーター:稲垣 暁 先生】
11月28日~ 事後指導
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
  昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
9月の研修会を受けて、学校だけで取り組むのではなく、地域と連携することがとても重要であると感じた。そのため、11月の合同避難訓練の前後に公民館長、消防分団長、駐在所所長等関係者との会議の場を設けた。今後は、「上原保・幼・小防災連絡会」と位置づけ計画的に継続していく予定である。
また、助成金を活用して防災士の先生を招いて、職員の校内研修や避難所模擬体験活動を実施することができた。児童にとっても、実際に体験して学ぶことで気づきの多い学習になったようであった。

3)実践の成果
減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
本校はこれまで、地震津波を想定した避難訓練を1単位時間のみで行っていたが、防災学習シートの活用による事前指導を充実させることや避難所模擬体験活動、地域との連絡会の実施などを通して、減災教育活動を一歩進めることができた。

児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
避難所模擬体験活動での体験を通して、避難所でどの様なことが起こるかをイメージすることができた。
また、避難所では身近な物を使って生活することができると学んだ。
(避難所模擬体験活動では、お皿作り、空き缶炊飯、けがの手当等を学習した。)

教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
合同避難訓練時に引き渡し訓練を行うことで、車の混雑状況を把握することができ、標識等の必要性を学校と地域で共通確認することができた。また、避難場所への備蓄庫の必要性に気づくことができた。
災害発生時の避難方法や連絡手段について保護者、地域、関係機関で共通確認することができた。
教職員は、校内研修や合同の避難訓練を通して防災意識が高まったように感じる。

4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
①災害発生時の児童引き渡し方法の見直し
引き渡しカードの様式、保護者への引き渡し方法の連絡について不十分な点があった。今後、校内教職員と確認しながら、改善していく。
②防災頭巾の購入
避難訓練の経験や講師の先生のアドバイスから、防災頭巾が必要だと考えた。購入に向けて調整中。
③避難場所への備蓄庫の設置依頼

 

活動内容写真

  • 公民館・消防団・保護者と行った避難訓練

  • 避難所模擬体験活動①

  • 避難所模擬体験活動②

  • 職員の校内研修

活動において工夫した点

特筆すべき点としては、地域と合同の避難訓練を実施し、関係機関と避難訓練の事前事後に会議の場を設けたこと、防災士の先生を講師として招いて避難所模擬体験活動を実施したことが挙げられる。

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