危険に際して自らの命を守り抜くために主体的に行動する態度の育成

彦根市立城陽小学校

活動に参加した児童生徒数/1~6学年264人
活動に携わった教員数/20人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/300人

実践期間2015年5月1日~2016年2月19日

活動のねらい

減災(防災)の意識を高め、危険に際して自らの命を守り抜くために主体的に行動する態度の育成や、安全で安心な社会づくりに貢献する意識の向上を図る。

活動内容

1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
(1)減災(防災)教育プログラムの開発と実践
①教科学習の中で、災害発生のメカニズム等の理解を深める。
②総合的・統合的なアプローチから迫る減災教育の充実を図り、主体的・実践的態度につなげる。
③特別活動の時間を活かし、地域特性を活かした減災(防災)教育を展開する。
(2) 専門機関・地域との連携を図った減災(防災)教育の実施
(3) 神戸や仙台などから講師を招聘し、減災(防災)教育先進地の取組から学ぶ。
 ・阪神淡路大震災から学ぶ。 (5年 総合的な学習の時間)
 ・東日本大震災から学ぶ。 (講演会:PTA 城陽学区青少年育成協議会 共催)

2)9月研修会での学びから自校の実践に活かしたこと、研修会を受けての自校の活動の変更・改善点、
  昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点、助成金の活用で可能になったこと。
・神戸市から阪神淡路大震災を被災された方を講師に複数回招き、児童が直接話を聞くことで学びを深めることができた。
・東日本大震災を被災された方を講師に講演会を開き、保護者や地域に減災意識の高揚が図れた。

3)実践の成果
減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・教科学習の中で、消防署を見学したり気象台職員を講師に招いたりして、災害発生のメカニズム等の理解を深めることができた。
 4年 社会科「くらしを守る」
 5年 理科 「台風と気象情報」
 6年 理科 「大地のつくりと変化」
・総合的な学習の時間に減災教育の充実を図り、主体的・実践的態度につなげることができた。
 5年 「LIFE~命を守るために~」
・特別活動の時間を活かし、地域特性を活かした減災(防災)教育を展開することができた。
  避難訓練(火災2回・地震1回)、緊急地震速報による訓練(月1回)
・救急救命に携わる人の訓練の様子をドクターヘリの合同訓練で見学したり、学級活動で安全に関する学習の充実を図ったりしたことで、「いのち」を大切にしようとする心情を育むことができた。

児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・地域の安全マップ作りをとおして、自分の住む地域にはどのような危険があり、どのように身を守ればよいかを考えることができ、自分の身を自分で守ろうとする主体的な態度を養うことができた。(3年)
・阪神大震災を体験された方に直接話を聞くことで、震災を自分の身にも起こり得ることとしてとらえることができ、主体的な学びにつなげることができた。(5年)
・起震車体験をしたり、避難訓練や緊急地震速報による訓練を繰り返ししたりすることで、非常時に咄嗟に自分の身を守る行動がとれるようになった。(全校)

教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・東日本大震災で被災された方を講師に講演会を開き、保護者や地域の減災意識の高揚が図れた。
・全職員が気象台を訪れ、災害発生のメカニズムや災害発生時の行動を研修できた。
・消防署や医療と連携したドクターヘリの合同訓練を実施した。

4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
・中学校区など、地域と連携しての避難訓練を実施するなど、地域と一体となった取組を進めていきたい。

5)その他 ・子どもが、一人ひとりのいのちがいかに大切かを学ぶ場をもてたことで、教師も子どもの心を確かに育めたという実感をもつことができた。
・減災(防災)を意識することで、教師の日常的な危機管理意識の高揚にもつなげることができ、そのことを保護者や地域にも発信して、より安全で安心な学校づくりに役立てることができた。

活動内容写真

活動において工夫した点

・校内研究の一環としてESDに位置づけて取り組んでいる。
・減災(防災)教育と同時に、防犯や交通安全等の視点も入れて「安全教育」として学習を進め、自分の身を守るために必要な資質や能力を養う取組を行った。
・学習参観日に、全学級で安全教育(防災教育を含む)の授業を公開し、保護者や地域に向けて学びを発信すると同時に、意識の高揚を図った。

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