夢 高岡未来会議~今の自分にできること~

高岡市立成美小学校

活動に参加した児童生徒数/6学年83人

実践期間2014年4月17日~2015年3月18日

活動のねらい

・様々な人に守られている自分に気付き、地域の人への憧れをもったり、愛着を高めたりすることができる。
・将来を担う一人として、正しい知識を活用し、今の自分にできることを考え、活動することができる。

活動内容

1)実践内容・実践の流れ・スケジュール

教科 総合的な学習の時間 他教科・他領域との関連

1学期

2学期

3学期
国語科:「推薦スピーチをしよう」
・他者へ伝える言語能力を高める。
理科:「大地のつくりを変化」
・災害のメカニズムについて知る
社会科:「わたしたちの願いをかなえる政治」
・政治と防災の関係をしる
〇成美地区の人から学ぶ
・市役所 ・消防団員 ・自治会長
〇自分にできる活動を進めよう
・地域の問題を知る(調査活動)
・防災意識を高める活動を進める
(防災マップづくり、パンフレット、ポスター作り)
〇活動を伝えよう
・全校防災集会の実施
・地域、保護者への呼びかけ
〇BFC編成式(一員として地域を巡る)
〇全校防災会議の実施
(避難訓練前の事前学習、訓練後の振り返り学習)
〇避難訓練の実施
(自らの課題を見つけ、避難訓練を自ら提案する)
〇ジュニア福祉活動
(地域の高齢者の方へのポスター配布)
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点
・9月の研修会を終え、減災教育を行う際は、避難訓練で培う危機回避能力だけでなく、正しい知識を学び、活用していく力が求められることを学んだ。そこで、防災教育として、9月に学んだ東北の震災時の様子や現状、災害時に大切な行動の仕方、ポイントを6年生が全校集会を活用し、伝える場を設けた。
・集会の際に、助成金で購入した視覚教材を活用することでより効果的な教育の場になった。
・助成金で購入したデジタルカメラを子どもの調べ学習の際に活用することで、放課後の時間に児童主体の調べ学習ができたり、その画像を防災マップに活用したりして学びが発展した。

3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から。
・本校の減災教育の視点が、避難訓練主体から、減災に対する知識を得たり、その知識を活用して行動したりすることをねらいとした減災教育へと変化した。そして、教育活動全般で減災について学んだり、学年の発達段階に応じた減災教育を行ったりすることができた。
・震災が起こるメカニズムを知ることで、より一層実際を想定した避難訓練を進めることができた。また、その現状を子どもたちに伝えることで、震災に対する危機意識を高めることができた。

②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身に付けたか。
・市役所や消防署、消防分断、地区の避難訓練を計画している自治会長など、校区の防災に携わる人との関わりを通して、様々な人に守られている自分に気付き、地域の人への憧れを抱いたり、地域への愛着を深めたりすることができた。
・自らの地域のために働きかけるパンフレットや防災マップを作り、配布する活動を通して、文章を各力や相手に伝える力を高めることができた。また、異学年や校区に住む人に実際に伝えることでコミュニケーション能力を高めることができた。

③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・減災教育に取り組むことで、多くの人との関わり育むことができた。この関わりがこれからの成美小学校の教育の在り方につながっていくと考える。
・児童の姿から保護者や地域の方から「元気をもらえた」という言葉をたくさん頂いた。また、児童の活動により、今まで準備していなかった避難袋を準備したり、避難所や方法を家族で話し合ったりする保護者も増えた。

4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
・子どもたちは無限の可能性を秘めている。教員が正しい知識を学び、児童に伝え、児童が自分ごととして考えることで、防災意識を高め、将来を担う子どもを育てることができる。
・学年の発達段階に応じた減災教育が大切だと感じた。全ての教育活動を振り返り、どの学年のどの教科領域に取り込むことができるか考え、計画的に実践することが大切である。
・災害を身近に感じ、防災意識を高めていくことが大切である。児童、教員、地域で意識は高まりつつあるが、まだまだ高めることができると考える。防災意識を高めるためにどのようなことができるかをこれからも考えていきたい。

活動内容写真

活動において工夫した点

・本校では、6年生の児童が中心となり、全校防災会議や全校防災集会を企画している。学校のリーダーとして「子どもから子どもへ」防災に対する意識を育み、伝えていくことで、学校全体の防災意識を高めることができる。そして、防災に対する取り組みを継続的に行う学校づくりにつながる。
・地域人材を積極的に活用することで、「地域から学ぶ子ども」を育てることができた。そして、守られている自分に気付いたり、地域に愛着を深めたりする子どもを育むことができた。
・教員間で、防災意識への温度差を生まないように、職員会で避難訓練の方法を練り上げたり、振り返ったりした。そうすることで、防災主任一人で行うのではなく、全校協力体制の下、防災教育を進めることができ、避難訓練のレベルを上げることができた。

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