第11回リトリートの報告 つづき
 
◎ 充実の講師陣 ◎
 今年も又、ユネスコに関する識者としては有数の講師に恵まれた。ユネスコ・パリ本部で21年間もの実績をもつ目ユ協顧問の服部英二氏は今年で二回目。昨年の充実したレクチャーに感動した学生が今年は友人を誘って参加したケースも見られた。服部氏は今年の参加者の熱意と向上心に感動し、最終日「君たちは21世紀を担う希望の星」であると述べられたばかりでなく別紙巻頭言の原稿をお寄せ下さった。
 加えて、AFCA及びWUFCA(アジア及び世界の民間ユネスコ協会の連合体)の会長経験があり、民間ユネスコ運動について格別の実績を持つ鈴木佑司氏。国際会議のため出国直前の超多忙の合間を縫ってご参加下さった。(6ページに講義要約あり)
 更に加えてフランス育ち・ユネスコ勤務経験もある国立教育研究所の相良憲昭氏(目ユ協常任理事)も若い人たちに是非お話がしたいとのことで参加。
 そしてもう一人、目黒ユネスコ協会顧問でパリ・ユネスコ勤務経験もある田島重雄氏も例年通り「リトリート村長」として重鎮ぶりを発揮し、キャンプファイヤーの栄えある点火者をつとめて下さった。
 
◎ ゴ ミ 当 番 ◎
 「平和のために何が出来るか」「国際公務員への道は」等々、青年達の議論は当然高い次元にもある。しかし、すすんでゴミ当番を引き受けたり、荷物の運搬人になったり、管理人さんのお孫さんに自分の国の話を喜んで聞かせる等々、参加者の心の豊かさ、奥の深さには感心するものがある。多忙のなか相当な無理を押して講師をしてくださった鈴木佑司氏も帰る道々「すごい若者達に会えて良かった」と何度もくりかえしておられた。
 
管理人のおばさんとお孫さんは毎年熱烈歓迎明日のリーダーは和田村を忘れない
 
◎ 国際結婚の実現 ◎
 今年初めて参加した中国のカン・レイガンさんはかつての委員長で輝かしいリーダーぶりを発揮した山田篤志さんの好伴侶。彼の方は仕事で参加できないのに、彼女だけは参加させたいとの彼の強い希望を汲んでの参加であった。中国語を彼に教える先生でもある。バスの見送りにも出迎えにもいそいそワクワクと喜び一杯の山田篤志さんの初々しい新家庭に幸の多いことを祈りたい。
「こころを動かす」
   井上 卓(チーフリーダー)
 動かすのは、「ひと」ではなくて「こころ」。ディスカッションのアプローチは、文化や習慣、考え方の違いを相互理解しようというもの。イベントのアプローチは、心理的な共通点を認識するということ。
 イベントの成功には、きちんとした準備はもちろん必要です。でも、大切なことは自分で作り上げるということ。他の団体の真似・本に載っていることでは、「私」がほんとうに 
参加者を楽しませたいという「こころ」が通じにくいようです。「こころを操る」。こういってしまうとオーバーかもしれませんが、準備に心理的な要素を重点を置くといいようです。リトリートもイベントも、「こころ」が通じたとき感動を得られるのかもしれません。 では、その鍵はどういったものかというと、意外にも、その鍵は簡単な要素の組み合わせから生まれてきます。 人間の本能から考えると、「運動」と「頭の体操」。世界中のどこの国に住んでいても共通なものは、と考えると「笑顔」と「あいさつ」。 どんな仕事や遊びでも、人間は目的を持って行動する。つまり、「コンセプト」。 あとは経験とフィーリングでこれらの要素を組み合わせていきます。
 今回のリトリートでは、若いリーダーたちがいろいろと頭をひねりながらイベントを考えて行きました。自分のこころと照らし合わせて、楽しいのかどうかフィーリングで模索していく作業です。
 バスの乗車中のゲーム、オリエンテーションとしてのゲーム(バス故障のため中止)、キャンプファイヤーなどを主に企画し、プロデュースしました。
「こころを動かす要素」は、いろいろなところで見つけることができます。普段の生活にもころころころがっているはず。来年のリトリートのスタッフとして頑張るひと、そして、リトリートでこころ動かされてしまったひとは、ぜひ、楽しみのフィーリング要素を見つけ、普段の生活にも活用していただきたいと思います

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