NO.177

     見えない価値のために 
会長 加藤玲子
 
「文部科学省時報−ユネスコ加盟50周年特集号−」5月号が届いた。日本ユネスコ国内委員会長平山郁夫氏,ユネスコ事務局長松浦晃一郎氏をはじめ多くの方々がそれぞれの抱負を述べておられる。松浦事務局長のご活躍は,前号のショートニュースでご承知と思うが,この特集号の中でも,「ユネスコは国際機関ではあるが,その特徴は,世界に 182の国内委員会のネットワークをもっていること,さらに日本をはじめとして世界に 6000 の民間ユネスコ協会(クラブ)を有している」と述べられている。さらに, 日本の協力も求めたいと, いまユネスコの最優先分野プログラムを五つ挙げておられる。[@基礎教育A文化の多様性B科学技術と倫理C水と環境D情報格差の是正]。 特集記事のひとつとして目黒ユネスコ協会の事例も掲載されているが,中でも「国際交流とユネスコ活動の推進」と題した座談会での三善晃氏の言葉が印象的であった。「見えない価値を求めることが,ユネスコを21世紀に理解してもらうことにつながる。すごく,難しいことだけれども,それは,大事なことです。」と。三善晃氏は,都立大学付属高校1期生で作曲家, 東京文化会館長, 現在日本ユネスコ国内委員。昨年は, 杉並ユネスコ協会の依頼でユネスコの歌「風」を作曲された。まさに, ユネスコ運動は,ひとりひとりの心が互いに響きあった時の重なりが基である。見えないものを, 心を, おきざりにしては, この運動はなりたたない。

第48回目黒ユネスコ協会通常総会では, 区議会議長宮沢信男氏, 教育長代理として次長加藤芳照氏からお祝いと激励の言葉をいただいた。議長からは, 「目黒区ユネスコ議員団が結成の方向にある」と, 次長からは, 「独立した目黒ユネスコ協会事務局の設置に尽力している」と, 嬉しい言葉をいただいた。爽やかな松浦さんの司会, どっしりとした奥沢さんの議長のもとに議題が進み, 理事の改選, 新年度の役員選出。そして,私は, また2年間の会長を仰せつかってしまった。改めて重く責任を感じる。昨年度末で退任された前理事には感謝を, そして会員, 関係各位には, 更なるお力添えをと願う。

 「新しい50年にむけて, 新生ユネスコ運動を!」と, 今年は, ユネスコ加盟50周年行事が行われる。 東京都教育委員会はじめ, 各団体が夏から都内各地で様々な記念活動を展開する。目黒ユネスコ協会も夏の「青年リトリート」にはじまり,「ユネスコ世界遺産展」(P4参照)への参加や「ユネスコ平和コンサート2001」など, 次世代へのメッセージを盛り込んだ楽しい催しが続く。ぜひご参加をいただきたい。 
 
  ユネスコ平和コンサート2001 ― ファミリーコンサート ―
・2001年 9月29日 (土) 午後3 時〜  ・目黒区民センターホール
・アマディウス・アンサンブル東京: (朝枝信彦とN響メンバーによる室内楽12人)
・モーツアルト・ヴィヴァルディ・バッハなと聴きなれた曲・・・・
・小中学生 500円・高大学生 1000 円・一般3500円 (全自由席 )

 6月26日(火)〜30日(土)のサマータイムミニバザーはこのコンサートのために開催します
 
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