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日本ユネスコ協会連盟理事長に就任して

野口 昇

  このたび、はからずも長い伝統を誇る全国組織である日本ユネスコ協会連盟の理事長を仰せつかることになりました。長年にわたりユネスコに携わってきた者として大変光栄に存ずる次第ですが、同時に、その責任の重さに身の引き締まる思いでございます。もとより微力ですが、ユネスコ民間活動の一層の発展のため精一杯頑張って参りたいと存じます。よろしくご指導、ご支援のほどお願い申し上げます。

 長年ユネスコに携わってきたと書きましたが、私が文部省内の日本ユネスコ国内委員会事務局で初めてユネスコ関係の仕事に従事したのが1965年。目黒ユネスコ協会は、1954年に設立されました。私より10年も“先輩”です。創設以来、目黒ユネスコ協会は、多方面にわたる活動を積極的に推進してこられました。その有意義な活動は全国の多くのユネスコ協会にとって、範を示しているものと言えましょう。加藤玲子会長をはじめ、皆様がたのご努力に心から敬意を表する次第です。

 また、私は、ご縁があってこれまでにも加藤会長をはじめ、文部省の大先輩であり私の恩人でもある大塚喬清先生゜、ユネスコの大先輩である田島重雄先生゜といった方々にもご好誼を頂いて参りましたが、このことにも感謝致しております。

 東西冷戦は終息したものの、世界には民族紛争などが絶えません。21世紀においてユネスコの使命は益々重要になっていくものと信じております。志を同じくする皆様方と、手を取り合ってユネスコ活動のさらなる発展を目指していきたいと存じます。よろし< お願い申し上げます。

写真は6月8日、日本ユネスコ協会連盟総会後のレセプションで挨拶する野口 昇氏

 野口 昇日本ユネスコ協会連盟新理事長略歴    1939年岐阜県生まれ。東京大学教育学部卒。文部省入省。日本ユネスコ国内委員会事務局などを経て、ユネスコ本部勤務。帰国後、文部省ユネスコ担当企画官などを歴任後、再びユネスコ本部奨学金・機材調達部長、ユネスコ北京事務所長を歴任。2001年4月より文京女子大学教授。著書に「ユネスコ50年の歩みと展望」「パリ四季と生活」「外国に行く教師の英会話(国際会議の常識)」などがある。

゜印−目黒ユネスコ協会顧問

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