ユネスコ文化講座(報告)
        第一回 「生と死を考える」      講師・平山正実氏 
        第二回 「地球環境と21世紀の社会」  講師・渋沢寿一氏  
        主催:目黒区教育委員会      主管:目黒ユネスコ協会

「生と死を考える」
 6月6日(水)18.30 〜 20.30 : 守屋教育会館
  講師・平山正実氏・東洋英和女学院大学教授、精神科医
 平山先生は、大学生、社会人を対象に死生学・生命倫理学の講座を持たれていますが、今回は、次の内容でお話を頂きました。   
・生と死に関する教育の歴史
・自分自身の生 と死(よりよ く生きるため に或いは、よ りよき死を迎 えるために)
・自分と他者或いは自分と超越的存在との関係の中での生と死。
・生と死を考え始めた人に対しての読書療法の方法 と意義
 お話はWHOの健康の定義@身体的A心理的B社会的に加えてCスピリチュアルを加える検討を始めていることから始まった。生きている意味を問うスピリチュアルな面での健康の問題、死を忘れていた人が死と向き合わなければならない事態に立ち至ったときの混乱の様、死に瀕した人について病院の面会者名簿を通じてその人の人生模様が分かること、また衰弱や痛みに耐えて人間を最後まで動かす力は、愛する人がかたわらにいること、そしてその人と別れたくないという気持ちから生まれてくること、臓器移植を含め生と死に対する考え方について日本と欧米との違い等、先生の臨床経験を踏まえての興味深いお話を伺うことができました。   
地球環境と21世紀の社会」
 6月15日(金)19:00 〜 20:30:緑が丘文化会館 講師・渋沢寿一氏・「特定非営利活動法人」 樹木・環境ネット    ワーク協会専務理事   
 古来、日本のどこにでもあった人間と自然との関わりについて、飛騨の白川郷、秋田の鵜養、新潟の奥三面など奥深い山村の例を示され、また、中国の黄河の水問題、水と植物の関係、パリの誇る完備した下水道システムにも優る江戸のリユースシステム、ハウステンボスで実施した水・ごみのリサイクル機能都市、最貧国の一つであるミャンマーの人の心の安らぎと豊かさ等・・・ 豊富な知識、経験をふんだんに披瀝され、これからの環境問題は政治、経済、科学などよりも、優しさ、愛しさのような、社会の中では非科学的・情緒的だとしてなるべく触れようとして来なかった人間の感情の部分を、価値として認めていける社会を作れるかどうかが基本ではないか。現代の「押さえられない人間の欲望」そして「お金に支配されている異常な世界」を捨てて、人の心の中のものが一番重要なものであることを見直さなければいけないのではないか。そういう思いで暮らしてきた人たちが、まだ日本の山村、農村にはたくさん生きている。そういう人たちの声を皆さんに伝えるのが私たちNGOの一つの仕事だと思うと熱弁を振るわれた。 
      

 「第19回/目黒ユネスコ・ミニバザー」 売り上げ収益金 164,791円  ご協力ありがとうございました
 6月26日(火)〜30日(土)、目黒ユネスコ事務局開設準備室において今年度1回目のバザーが開かれた。秋(9/29)に予定されている“ユネスコ50周年記念事業in Tokyo”の目黒ユネスコのプログラム[国際平和コンサート・2001]を成功させるための資金作りバザーである。
 バザーでお金を集めて“いい音楽を聴こう!、500人の子どもたちを招待しよう”、を合い言葉に、一週間前から献品受付、値付けと、たくさんのメンバーが大活躍。 開催中は雨は降らなかったものの暑い毎日で、予定していたアウトドァでの販売ができなかったことは残念であったが、毎日事務局へ15人ぐらいのお客を迎え、バザーを通じての楽しい交流の場となった。
 貴重な献品を送ってくださった方、届けてくださった方、連日ボランティアをしてくださった方にあらためて感謝。感謝。である。 芦田順子国際支援活動委員長
予告 「次回バザー」   10月18日(木) 於 聖パウロ教会

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