ネパール便り　
　「お元気ですか。９月に入り、ユネスコについてのネパール通信をと思いながら、他のことをしていて、今回はまだ手付かずです。　そこでいま調べた他の資料ですが、参考までに送ります。私は、日本のハンセン病の方々と関係があるので、ちょっと調べていたものです。皆様によろしく。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ネパールのハンセン病事情　　　 平田　康夫
　
　現在のネパールでは、ハンセン病は公衆衛生上解決すべき疾病の一つであり、ＷＨＯの統計でも、1998年現在、有病率が世界で10位以内に位置付けられています。1965年以前には、ハンセン病患者のための近代的な治療方法がまだ開発されていませんでしたが、1965年以降、政府がハンセン病コントロールに力を入れ始め、1982年からは、ＭＤＴ（多剤療法）が開始され、現在全国75郡中70郡以上で実施されており、患者の有病率も年々減少する傾向にあります。現在政府はＷＨＯが提唱した｢西暦2000年までに公衆衛生上の問題としてのハンセン病を制圧する｣を目標としてＭＤＴのさらなる推進を図るべく、ハンセン病制圧のためのプログラムに取り組んでいます。ネパールのハンセン病対策は、一般保健対策に統合されており、地域の保健所〈ヘルスポスト〉の責任者が患者の
発見治療を担当する体制となっております。しかしながら、同国は国の３分の２が山岳地帯となっており、地域間の交通事情や通信が困難なため、ハンセン病の制圧活動も極めて難しい背景があります。またハンセン病医療従事者の数もまだ、充分とはいえず正しい知識の普及が遅れ、偏見・差別が根強く残っており、その治療に関しても古来からの慣習・風習に頼る傾向が色濃くあったため、患者の早期発見・早期治療を一層困難なものにしています。このような中で、同国政府は、ネパール救らい協会等、国内の救らい団体との支援と連携の中でハンセン病制圧活動を展開しており、ハンセン病従事者に対するトレーニングの強化や｢ハンセン病制圧キャンペーン｣を積極的に実施すると共に、新患者の発見活動の促進や啓発活動にも力を注いでおります。
　
　　　　　　　　　　　ネパールのハンセン病の状況
　　
　　








　

　　＊ ＷＨＯが目指しているハンセン病有病率　:１/10,000にする
　　　　　　　　　　　　　　　　　　( 西暦2000年までの制圧目標)
　　ハンセン病有病率　 　　　6.2/ 10,000人 　(1996年)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　5.9/ 10,000人 　(1997年)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　5.3/ 10,000人 　(1998年)
　　ハンセン病治療患者数 　 　　　12,540人　　　　　　　　　　　　
　　ハンセン病完治者数　　　　　　 47,308人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　ハンセン病新患者数　　　　　　　7,446人
　　ハンセン病新発見率　31.49/100,000人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1998年9月現在(WHO資料)
　


ネパール王国国旗

上の「月」は王家　 　　 下の「太陽」は宰相　　　末永い国の繁栄を願う
赤地に月日は白抜き，紺色の 　　縁取りがある珍しいデザイン
　
　

　 　


　

　平田さんのおかげでネパールとのご縁も深くなりました。
そのため今月は特別に
目黒ユネスコ協会のネパール会員をご紹介します
　




　

　アディカリさんは現在、信州大学の博士課程で研究中。一昨年・今年とリトリートに参加しました。母校はネパールの名門、田島顧問もネパール訪問の折り、大学長にお目にかかったとか。リトリートでは深夜までお話がつきませんでした。ご夫妻とも日本語がお上手。特にビマラさんは抜群です。

写真左から：服部英二顧問、ビマラ・カナル・アディカリさん､ダンダ・パニ・アディカリさん、奥澤行雄副会長、田島重雄顧問、(2001リトリートで)


マナンダール・ギャヌ・加藤さん
　ギャヌさんはショートニュースに何度か紹介されました。加藤さんという愛妻家との結婚式はカトマンズで挙げました。そして新宿・落合第三小学校では国際理解教育の「一日先生」をして下さいました。皆さんご記憶ですか。
　来る10月18日のユネスコバザーではネパールのカレー料理を作って下さるそうです。ご期待ください。
　ご実家はカトマンズのホテル。弟さんが日本人観光客には特に親切におもてなしをされているそうです。
目下、日本語２級をとるべく勉強中。皆さん、どうぞ宜しく。
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　HOTEL : RED PLANET 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　THEMAL.　KATUMANDU　NEPAL　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ホテルのスケッチはご夫妻合作　
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