同時多発テロ事件に関して
 
  9月11日、米国を襲ったテロ事件に関して、私たちユネスコに関わる者としてどうあるべきかが問われています。直ちにすぐ出来る事から、がっちり基礎から考え方を構築することまで、いろいろあると思います。事件直後の理事会でもこの問題についての発言は活発でした。又リトリートに参加した青年は関係者の中に行方不明の方がいることもあり、メーリングリストを使い活発な意見交換が行われています。この大きな問題をどのようにとらえ、どのような行動が望ましく、又必要なのか、考える一助にもと顧問その他の方々のご意見を伺いました。その結果をいち早く目黒ユネスコ協会のホームページ(http://www.unesco.or.jp/meguro/に掲載しました。すでにお気づきの方も多いとは思いますが、ご覧になれない方のために紙上にもその一部を紹介いたします。
又、更により良いページ作りのため、皆さんの活発で建設的なご意見をお寄せ下さい。 

下記のページはホームページの表紙のつぎ、メニュー(menu)で青年のページをクリックするとご覧になれます。
http://www.unesco.or.jp/meguro/afgtero-seinen.htmより一部省略(10月10日現在)
同時多発テロに関する緊急のお知らせ

◎ 「基礎から学ぼう」シリーズ
   顧問その他の方々から推薦のあった資料等をお知らせします。(順次補充)
 1:伊東俊太郎の数々の著書
    比較文明論の第一人者として、イスラムについての著書は必見。
 2:服部英二著「文明の交差路で考える」−とくにその第三信−文化の歪み−
    私たちの「知」がいびつではないのかとの問いから。
    (講談社現代新書ISBN4-06-149256-X C0295 P650E) この同じホームページ同名の講義録(1997年ユネスコ講座・講義全文)にが掲載されいます。是非参考にして下さい。もちろん著書と同一ではありませんが。
◎ 「身近な講演会・研究会への参加」シリーズ
 1:10月11日(木)18:30-20:30上智大学中央図書館8階L812
   「新たな戦争か」第二次文明戦争か・・イスラム世界から「報復戦争」を考える・・
    講師:マフディ・エルマンジュラ氏(通訳付き)資料代500円   
     講師は湾岸戦争の時、これは「第一次文明戦争」(第三世界と西側世界が文明をかけて衝突したとの意)であると発言した。モロッコの知識人・国際関係論、政治社会学・国際未来学会前会長
    顧問服部英二氏の親友、又顧問田島重雄氏がユネスコ勤務中に他のセクションで俊敏な働きをされていたとのこと。
 2:12月1日(土)2.00pm中目黒青少年プラザで「ユネスコ講座」「今、平和を考える」を目黒ユネスコ協会・青少年対象活動委員会の司会進行で実施します。(スタッフ募集中・青木真由美さんまで)
 3:現場で働く国連の日本人職員の生の情報が入っているWEBSITE:http://www2.csc.ne.jp/~prema21net/
◎ 「すぐ出来ること」シリーズ
 1:募金活動  A:アメリカでの被災者へ
         B:アフガニスタンの難民へ(衣食・医療のみならず、ユネスコの得意とする識字活動もいずれ開始すると考えられる。)

             
 

2001年度第3回ユネスコ文化講座(報告)
 
 「アジアにおけるユネスコ活動」 10月5日(金)18:30〜20:00 :守屋教育会館
 講師・野口 昇 氏・(社)日本ユネスコ協会連盟理事長、前ユネスコ北京事務所長、文京女子大学教授
 最初にファイバースコープで見た奈良県キトラ古墳内部の朱雀図の祖型が、北朝鮮の高句麗古墳壁画にあり、そのような文化遺産を守る仕事もユネスコ活動の一つである旨の話があった。講師は、今年3月までユネスコ北京事務所長をされており、東アジア五カ国(中国、モンゴル、北朝鮮、韓国、日本)に亙る、教育・科学・文化・コミュニケーションに関わる広範な職務に携わられた次の内容を、OHPによるたくさんの映像でご紹介された。北京での東アジア五カ国子供芸術祭、マカオでの平和の文化年児童画コンテスト、清華大学での工学関係ユネスコ講座開設、中国四川省九寨溝地区での生態系保護、文化遺産修復・保全の状況(中国の長安大明宮基壇、西域トルファン遺跡、千仏洞、洛陽龍門石窟)他。
 当日は、ハングル講座オリエンテーション参加者の出席もあったため、松浦事務局長或いは平山郁夫先生とご一緒に訪問された、北朝鮮のピョンヤン市の様子や高句麗古墳についてのお話もあった。
 最後に現在日本ユネスコ協会連盟において、アフガニスタンから流出した美術品を収集・保管し、平和が戻った時に返還する運動を行っている旨の紹介をされ、ユネスコの仕事として、各国の文化財を人類共通の財産として守っていくことで、文化から平和を創り出したいと平和への熱い思いを語り講演を終えられた。
                                 取材・研修活動委員会・中村 正
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