No.191−4


ユネスコ文化講座「タンザニアの魅力」
 
タンザニア連合共和国特命全権大使 E.E.E.ムタンゴ閣下
9月10日(火)18:30〜20:00  中目黒青少年プラザ
「タンザニアの魅力」についてムタンゴ大使のお話は大変多角的で魅力に富んだものであった。美しい自然、広大な動物保護域、観光に適した山・海・平原、そして何よりも平和を好む国民性。新婚旅行にも適した豊かな国の魅力をたっぷりお話下さった。今村(佐藤)郁子さんの通訳も美しい日本語で、質問にも丁寧な説明があった。お話の全文については今村さんの努力で、間もなくホームページに掲載されるので期待されたい。以下は今村さんによるレポートで、とくにユネスコの心と共通する部分について取り上げたものである。
 
 タンザニアでは多数の言語が使われています。その数は126言語を数えます。また宗教も、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、アフリカ古来の宗教など多岐に渡って存在しています。しかし、人々は争うことなく調和を保ちながら生活しています。国が安定し、平和なタンザニアは、近隣諸国での紛争が絶え間ない中で、難民となった人々を受け入れるシェルターとしての役割を担ってきました。最近では、コンゴ、ブ
ルンディ、ルワンダから100万人近い難民を受け入れています。また、これまでにも、モザンビーク、ジンバブウェ、ナミビア、南アフリカ、アンゴラ、ウガンダから、植民地支配下あるいは独裁政権で抑圧されてきた難民を受け入れてきました。

  「山と山は出会えないけれど、人と人は出会える。
  そして、山と人は出会うことができる。
  赤道直下の雪に会いたい。キリマンジャロの雪に。
  ポーターたちの笑顔に迎えられ、
  サボテンのおばけのような
  ジャイアントグランドセルに囲まれた地帯を登り、
  薄まってゆく空気を大切に呼吸し始めた頃、
  朝の光を浴びた純白の頂が視界一杯に迫ってきた
TANZANIA タンザニア政府観光局より
写真:キリマンジャロ頂上
 
 タンザニアは何故、外国の人々にこのように接してくることができたのでしょうか。それはタンザニアが独立する2年前、1959年に採択されたビジョンに基づくものでした。
 
「タンザニア国民はキリマンジャロの頂にろうそくの炎を燈したいと願っている。その灯火が国境を超え、絶望しか存在しなかったところを希望に変え、憎しみのあったところを愛に変え、屈辱しかなかったところを尊厳へと導いていくように。」
 このビジョンは私達の国が独立する時にも取り入れられたものでした。私達は、絶望を希望へ、憎しみを愛へ、屈辱を尊厳へと変えていくために努力したいと願っているのです。
 このようなビジョンは、教育、科学、そして文化を通して希望を生み出したいと願っている目黒ユネスコのみなさんと共有できるものと信じます。それはみなさんが、異なる文化を尊重することを通して、全ての人々に愛と尊厳を広げている方々であることにほかなりません。
 このような尊い理念と、何よりも確固たる信念に基づいたみなさんの行動に敬意を表します。ありがとうございました。
                     今村郁子記
 
   青年のための英会話  ジョン・コックレン氏  開講中
中目黒青少年プラザ 9月10日〜 (火夜)
対象(35歳まで) 全15回

上記、タンザニアの魅力に引き続き
青年のための英会話 のオリエンテーションがあり、英国人会員のコックレン氏による英会話が始まりました。
コックレン氏はショートニュース英語版の英文チェックの奉仕もされている方です
 
 
 
 
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