―デジタル浮世絵でなにが見えたか―
 
 9月17日の夜、めぐろパーシモン小ホールでユネスコ講座「デジタル浮世絵でお江戸が見える」が開かれた。
(講演:牧野健太郎氏,英語解説:マーク大島氏)
 浮世絵が日本を代表する芸術であることは、たぶん殆んどの日本人は知っている。しかし、この講演会にみえた人びとは今までの浮世絵に対するイメージについて、“目からうろこが落ちた”人が多かったのではないだろうか。
 デジタル化して記録され、スクリーンいっぱいに拡大された浮世絵の迫力と精緻を極めた描写、さらに劇場で芝居見物をする百何十人の人たちの着物の柄がみな違っているという発見、やや色あせた原画のデジタル化で再現された色彩の美しさ、「窓の外を眺めているネコ(表題 浅草田圃)」の浮世絵の画面の陰に隠れた場面の謎を解く面白さ・・・など、そして江戸の庶民が我々が思っているよりもはるかに生き生きと、おおらかに、平和な時代に暮らしていたことを語りかけてくれる。これらを目にしたときの驚きと感動を言葉で表すことはなかなか難しい。
とにかく一度、ご自分の目で確かめていただければ、浮世絵に対する見方が深まるだけでなく、江戸の社会に対する考えも変わることは確かだと思われる。
10月31日、再度のチャンス 幸いなことに、このデジタル浮世絵に再び会えるチャンスが、めぐろパーシモンホールにやってくる。世界的に知られた平木浮世絵美術館の佐藤光信館長からどのような浮世絵を見せていただけるか待ち遠しい。江戸時代の目黒の風景に会えるかも知れない。
 
来られた方がたの感想をご紹介します                                   左上の写真の一部拡大・二代目団十郎 解説・牧野氏
・浮世絵はきれいという印象しか持っていませんでしたが、今日の解説を聴いて時代の背景や人びとの感じ 方が伝わってきた。(日本)
・一枚の浮世絵にとても多くの情報が入っていることを知り感動した。(日本)
・絵も解説もたいへん興味深く、私には全てが新しい発見でした。(イングランド)
・英語の解説があったので英語の勉強ができてよかった。(日本)
・浮世絵には遊び心がふんだんに盛り込まれていることを知った。(日本)
・浮世絵の細部を注意深く観察することの大切さを学んだ。(アメリカ)
・目黒の風景を描いた浮世絵にとても興味を持った。(多くの方がた)
(広報活動委員会・吉沢)
 10月31日の“デジタル浮世絵でお江戸を読む!!”については6頁に詳しくご案内してあります。皆さまお誘いあわせの上ぜひご参加ください。

ダルニー奨学金受給生の知らせ
 
 タイ東北部において一万人もの中学進学者が待ち望むダルニー奨学金から今年の奨学金受給生の知らせがありました。 今日、ユネスコ理念のトップ柱のひとつ“Education for all”が、大きく叫ばれています。教育支援へのさらなる協力、スカラーシップ寄付金をお待ちしております。
   
                             
 
  
左からRAKCHAT WORNCHINA3年生、ADUN TONGBUAK2年生の両名は昨年から継続、右はAPATSARA KAEW-HANAMさん1年生

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