| 21世紀を迎えたとき、戦争のない平和な時代がくるように、私たちはどんなに願ったことでしょうか。 20世紀はヨーロッパでもアジアでも、数々の不幸な事件から始まりました。後世の人はこの世紀を「戦争の世紀」と呼ぶかもしれません。 21世紀もまた、9.11事件、その底辺にある一連のテロ・内乱・紛争等々不幸な事件から始まりました。 不幸な事件から人々の心が乱れるのでしょうか。不幸な事件から社会の歪みが生まれるのでしょうか。報復の実態を見るとついそう思います。しかし、ユネスコはそうではないと言います。 ユネスコ憲章はその前文の真っ先でこう言います。「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」 第二次世界大戦が終わろうとしているとき、先人は第一次大戦の不幸な空しい体験も重ね合わせ、戦後の平和の構築について「青写真」を描きました。そしてその夢を「ユネスコ」に託しました。ユネスコのような国際機関が必要であるという考え方は、第一次世界大戦終結時から既に始まっています。新渡戸稲造、アインシュタイン、キューリー夫人、ベルクソン、田中館愛橘等々の先人の平和への努力、ユネスコ創立への道を忘れてはなりません。 今年、目黒ユネスコ協会は創立50周年を迎えます。50年前の創設者の方々、そして上記の方々が「地上に平和を」とせつに祈ったように、私たちも平和のためのあゆみを決意新たに始めたいと思います。 |
| 目黒ユネスコ協会創立50周年の記念行事と活動 |
1 50周年を記念した式典 2004年10月2日にパーシモンホールで開催される予定です。 2 記念講演会又はシンポジューム 50周年を記念してお話を伺うに相応しい方をお招きできるよう、現在交渉中です。この場合講演会にするの が良いか、シンポジュームが良いかも含めて検討しています。 3 記念コンサート 2004年10月29日に浦田陽子さんとウイーンフィルメンバーによるコンサートを企画しています。
またアメリカ「インディアナ大学の方々」による演奏会も検討中です。4 50周年記念誌の発行 40周年の時に皆様のご協力により、「地球の上の小さな地域から 40年のあゆみ」を発行しましたが、50周年の記念誌は、40周年以降の経過実績や資料を中心に作成したいと考え、広報活動委員会の資料を活用し、内容と体裁を検討することになりました。 5 子どもの詩集の作成・発行 目黒にとどまらず世界の子どもたちから「希望、愛、平和、明日」などをテーマとした詩を募集し、次世代へのユネスコ精神の普及を図ります。青少年対象活動委員会が中心になって企画します。 6 NPO法人の設立の検討 現在、目黒ユネスコ協会は単なる任意団体です。そこで非営利法人化して、更なる社会的責任を明確にすると共に、制度の安定性、透明性、公共性、民主制を図るようにできないか、検討してまいります。制度に伴う利害得失がありますので、そのことも含めて検討して参ります。 7 その他 まだまだ企画案が出てくることもあるでしょう。会員皆様のご要望や新しいセンスでの企画案が提案されれば、理事会で検討していきます。
総合的には、未来を担う青少年に的を当て、50周年を契機としてユネスコの精神を理解し、協力、参加、発展を促すようなものにしたいと考えています。