日時・場所：2004年7月25日（日）～7月27日（火）目黒区　区民青少年自然の村　長野県　和田村

主　催：目黒ユネスコ協会・青少年対象活動委員会　リーダー：跡地源太、森田三枝子

後　援：目黒区教育委員会、目黒区国際交流協会、独立行政法人日本学生支援機構・駒場国際交流会館、

　　　　 日本ユネスコ協会連盟

参加者： 7カ国（日本・イエメン・韓国・台湾・中国・ネパール・アメリカ、）の学生及び社会人23名

　　　今年のテーマ：「世界に翔け！ボランティア」

第１日： ほぼ予定通り正午に現地に到着したあと、開村式等のほかゆったり時間をとり、夕刻からグループミーティングの後就寝。

第２日： 朝６時半、ラジオ体操に10数名参加。朝食後、服部英二氏の講義はたっぷり２時間に及んだ。更に昼食をはさんで田島重雄氏の講義も「ボランティア」についてのレジメが用意され、充実した時間となった。グループに分かれてのディスカッションも白熱し、その発表は最終日の昼食時間を遅らせるほど時間を惜しんでの取り組みとなった。この夜のキャンプファイヤーも各国自慢の発表となった。

第３日：　ディスカッション発表、旗寄せ書き、メッセージ交換、旗の下で記念撮影。昼食弁当。定刻1:30出発。夕刻順調に中目黒到着。解散。

今年の特色：初めての参加者が多く、事前のスタッフ研修もほとんど出来なかった。しかし、人数が少ない分連帯感が強く、水準もまとまっていたため、結果として充実感、達成感は大きかったと思われる。

　特筆すべき事は二人の講師の講義が非常に充実していたことである。紙面でその全容が掲載できないのは残念で、目下ホームページ掲載を検討中である。（服部氏の講義は中村正さんのテープ起こしがありますのでご覧になりたい方は事務局までご連絡下さい。）

その１：服部氏の講義の主な内容

ユネスコの歴史：ユネスコの前身、第2次大戦前の知的協力委員会にまでさかのぼり、15年おきに3回の大きな変換があったとのこと。

　①1945東西の軸(米ソ対立)　②1960南北の軸（発展途上国の台頭）　③1975ニューワールドオーダー（コーアクションの世界）　④1990平和の文化、と大きく変化し、あたかも時計が一周して元の軸に戻るごとく、ユネスコの原点・平和の文化を強調する時代に戻った。これをはさんで、日本の民間ユネスコ活動の発祥・歴史。ユネスコの政治化（米ソの脱退と復帰）。ユネスコ活動の特色（予算は乏しいが一石の波紋が世界を変える）等。

ユネスコの重点項目：①基礎教育・（「すべての人に教育を」「識字活動」にふれ、初等教育、特に女子の基礎教育が普及した国は必ず出生率が下がること。人口爆発、資源の枯渇、環境問題を解決する唯一の方法としてユネスコが最初に提唱した。）　②科学・地球環境　③文化・とくに「文化の多様性に関する世界宣言」は「世界人権宣言」に次ぐ重要なものである等。

ユネスコとボランティア：ボランティアの特質の一つに多様性があることに触れ、政府が単一性（統治）を求める機関であるのと対照的であると指摘した。その上で、人々の連帯が政府間の壁を越え、真の平和作りのためますますボランティア活動が盛んになることが大切であることを示唆するものとなった。パリ本部で21年間活躍

された体験をふまえた内容の濃いものであった。