No.210ー3

その2:田島氏の講義の主な内容
 あらかじめ用意された日・英両文のレジメに従い講義
ボランティアとは: 青年に問いかけ、質問応 答の形で性質を整理分類。自主性他
ボランティア活動の歴史: @国内支援型 A海 外支援型 B政策支援型 それぞれについて例 示、解説
ボランティア活動の内容: @医療 A子供の 保健衛生・栄養改善 B生活環境改善 C人 材養成(識字教育、職業訓練) D女性自立支 援 E地域開発支援 (例;農漁村開発)に分 類の上、参加の仕方についても様々な形があ ることを解説
各種ボランティアの具体例:青年海外協力隊やユネスコ会員の各種活動の紹介等
  この講義の終わろうとしているとき、思いがけないハプニングがあった。リトリートのかつての参加者でミャンマーの青年、ヌット君が目下母国に小学校を建築中であることを紹介し、そして、これを大勢のリトリートOBが支えていることは立派なボランティア活動ではないだろうか。その中に香港出身のロク・ワイケン君がいると、まさに紹介している最中に、講堂の外に人影。なんとロク・ワイケン君その人。会社の有休を取り、朝早く名古屋を発ち愛車で駆けつけたという。その晩キャンプファイヤーを楽しみその夜のうちに名古屋に戻っていった。前ページの写真の左から三番目の小さな旗はロクさん持参の香港市旗で、国旗で参加者を表すリトリートの習慣によったものである。彼の参加で7ヶ国・一都市となった。リトリートOBが現役の呼びかけに応じ様々な支援をしていることの表れで今後ますます盛んになることを期待したい。   写真:田島氏(左)に母校ミネソタ大学から卓越した指導者として功労賞を授与されたことを祝って参加者から寄せ書きが贈られた 
 
                            
  なお、15回におよぶリトリートはすべて和田村の「目黒区 区民青少年自然の村」で行われてきたが、今年をもって施設が閉鎖される事となった。来年のリトリートがどこで行われようとも、更に充実したものにしたい。数少ない参加者であったが来年も又参加したい、できればスタッフとしてリトリートを支えたいと多くの青年が手を挙げてくれたことは例年にない感動であった。リトリートの企画運営は青少年活動委員会が行い、原則として35才以下の青年の手によって行われるが、かつての参加者が応援するほか、講師陣を含め多くのアドバイザーが後方支援をすることが伝統となっている。        取材・広報活動委員会
〜〜〜〜〜参加者が感想を寄せてくれました〜〜〜〜〜
 
趙 紋基 (チョー・ムンキ  アメリカ)
 目黒ユネスコのリトリートに参加出来て、うれしかったです。色々な人々に出会って、世界のさまざまな問題について討論出来たので、すごく新鮮な感じがしました。自分はくだらないことについていつも悩むのに、世界の中では、生きることだけで精一杯の人々がたくさんいることが改めて分かりました。
 
林 思丹彡  (リン・スートン  台湾)
 初めて目黒ユネスコのリトリートに参加できて、すばらしい思い出が沢山出来ました。今回のテーマの「ボランティア」についても様々な意見や発想がディスカッションを通して生み出せて、台湾の震災活動に参加した私にはとても懐かしい感じがしました。
 
跡地源太 (日本)
 これまで4年間このリトリートにスタッフとして参加してきましたが、これほど準備の時間が満足に取れずに苦心したのは初めてでした。毎年10人はいたスタッフの人数も今年は2人と少なく、役割を振り分けることが出来なかったため、事前の準備が少数の人に集中しました。そのため参加者集めに満足のいく活動が出来ず、青年の参加者数は14人でした。この結果に対して目黒UNESCO各委員会、9人のアドバイザーの協力をいただいたことで何とか開催にこぎつけることが出来ました。第15回リトリートの最大の特徴はここにありました。
 しかし、人数が少なかったために、アドバイザー、留学生、日本人学生のそれぞれが、ディスカッションでは膝を寄せ合い、年齢、性別、国籍の差を縮め、お互いに尊重し合い、お互いに主張し合い、相互理解を深めることが出来たのではないでしょうか。
 服部先生と碁を打つ趙紋基君と北村清太郎君。原田さん、宮崎さんにアドバイスされながら共に夕食の準備をする学生たち。これまでには見られなかった光景が私の目に飛び込んできたとき、このリトリートは成功したと確信できました。
 これまで国際理解に重点を置いて活動してきましたが、これからのリトリートは世代間の理解を深めることにも重点をおきたいと思いました。


次ページ