No.213-2

  迎   春                  委員長からの年賀状
研修活動委員長   清水嘉男
 
 研修活動委員会は多くの方々に学ぶ機会を提供する活動を続けています。その目的の究極は、皆さんが習得された学問や知識、技能を何らかの形で「ユネスコ精神に添って役立てて頂くこと」です。 目黒区教育委員会が文化講座や語学研修講座を目黒ユ協に委託される目的に、「区民の資質の向上」に加えて「ユネスコ精神の普及」をはっきりと示されていることでもお分かり頂けると思います。 例えば、「習った外国語での交流で、直接お互いの違いを知り理解を深め合うこと」「世界遺産、環境問題などに関心を深め平和への行動に移す」等々。
 昨年NPO法人として発足しましたが、今後の研修活動自体には大きな変化はないと考えます。 年間の活動としての目黒区教育委員会委託の文化講座(年4回)と語学研修講座(年3コース)は次年度(4月〜)に向けて企画検討の時期を迎えました。 また関連団体から寄せられる研修会予定も逐次皆様にお知らせしていきます。
 ただ、従来「会員語学研修」として運営されてきた外国語クラスについては、活動自体に変りは無いのですが、法人化により会員外の方々へ門戸を開きました。  開かれた法人目黒ユ協の一員としての自覚を強く感じています。 本年も多くの皆様のご参加と研修委へのお力添えを心よりお願いいたします。
交流活動委員長 勝岡由紀子
 
 今年は役員改選の年です。この2年間の活動を振り返ってみますと、フレンドシップメンバー(外国人会員)の存在がいかに貴重であるかが伺えます。そのフレンドシップメンバーも交流活動委員として、委員会に出席し、活動を計画し、意見を述べ合い・・・・と私たち日本人会員と同じレベルで活動することを理想と考えて参りました。しかし、実際には、時間的なこと、言葉の問題などもあり、考えているほど簡単ではありませんでした。そんな中でも「自国の紹介」「世界の味でユネスコ活動」などでは、企画からチラシ作りと積極的に関わりました。理想へ向けて小さな一歩を踏み出したところです。理想に向かって心と時間をかけなければ実現は不可能でしょう。あきらめずにこの気持を持ち続けたいものです。
 NPO法人になった今、フレンドシップメンバーと共に、外に開かれた親しみやすい身近な活動を展開することで、ユネスコ精神の普及に努めることがこの委員会の役割だと考えています。今年も、活動へのご参加とご協力をお願い申し上げます。
 
ユネスコ学校運営委員長  斎藤 孝
 
 前年の年頭には来たる一年はユネスコ憲章が持つ意義を深く考える年でありたいと記した。いまになって振り返ってみると、前年に述べたことばを再び述べることとなりそうな今日の有様である。一向に緩和の気配もない国際情勢、これに乗ずるかのような国内政治の流れ、緊張感を煽るような報道など、多難な予感がする年明けである。国内的にも相次ぐ災害に社会的な抵抗力の弱さをまざまざ見せ付けられたが、暗い面だけではない。困難の中に率先して救援に赴く無名のボランティアの人々には元気付けられる。頭が下がる思いである。このような活動に自発的にのりだす人々ふえてきていることは将来の社会に明るい期待を抱かせる。
 私たち目黒ユネスコ協会の活動は多彩でありながらそのほとんどがボランティアによる活動である。私が受け持つユネスコ学校も、日本に定着を図る中国生まれなどの若い人たちに日本語の勉強を通じてボランティア精神を理解して欲しいと期待していたのだが、残念ながらそのユネスコ学校も、彼らの居所である東が丘荘の改築計画のため転出世帯が相次ぎ、新しい年には変身せざるを得ぬこととなるだろう。今年はそうしたことも踏まえ様々な新しい場面で、私たちの力量が試される年だと思っている。


次ページ