No.213-4

  迎   春                  委員長からの年賀状
 
スカラシップ活動委員長 鈴木静江
 
 2004年は例年に無く度重なる大きな自然災害が国内外で起き、大きな被害をもたらし多くの人たちが経済的にも影響を受けました。学問の志半ばの青年の中には学業を続ける事が出来ない人達もあるでしょう。又、世界では未だに戦争が続き弱い立場の人達、とりわけ教育の場を失われ心に傷を負ったままの生活をしている子供達もいます。
 2005年新たにNPO法人目黒ユネスコ協会としてスタート、スカラシップ活動委員会としては課題を乗り越え行動をすべき年になるよう望みます。奨学金を出す事だけで無くもっと身近な所、例えば日本では精神的な心の支えを必要としている学生達も多くいます。出来る所から少しずつ広く浅くてもの活動でも良いのではないでしょうか。
 昨年は平成9年度より続いているタイのダルニー、スリランカのサクラランカの学生への奨学金、ユネスコ学校生の支援を継続しましたが、委員会としては活動があまり出来ないまま一年を終えました。力不足を反省しています。
 私事になりますが長野県の御代田町に転居して一年になります。自然の移り変わりを見ながら暖かい村人達に支えられ、地の実りを与えられ、心の平安の中、平和とは何か考えながら過ごしてまいりました。半面、副委員長の渋谷貴美子さんはじめ他の委員の方に御迷惑をお掛けしました事をお詫び申し上げます。又、皆様のご協力に心から感謝申し上げます。
 2005年はNPO法人目黒ユネスコ協会の各活動委員会がより充実した年になりますようお祈り申し上げます。
 
芸術文化活動委員長    望月 昇
第47回美術展を振り返って
 
 旧年11月23日、目黒区美術館区民ギャラリーへの作品搬入と展示、会期中の受付、 チャリティーコーナー(国際支援活動)、27日の「イラクの子どもたち」の講演、28日の作品搬出、片付けと6日間があっという間に過ぎました。出品者、ボランティアの皆様にはお忙しい中をご協力ありがとうございました。
 今回は、例年より作品数が少なかったかわりに、陶芸、絵画、工芸、各部門の作家の作品や写真の力作、会員の作品をゆったりと鑑賞できました。特にユネスコならではの企画と自負したいのは、二つのユネスコ美術教室(フレンドシップメンバーを起用した人物画教室、テンペラ・油彩混合手法を学ぶ教室)と参加者の作品です。なかなかの力作揃いでした。お忙しい青木区長さんも素晴らしい写真で参加。またユネスコ世界寺子屋運動「くるりんぱ」展、こどもたちの絵、チャリティーコーナーなど盛り沢山で内容も充実していたと思います。
 昨年は目黒ユネスコ協会の創立50周年にあたりました。ユネスコ美術展は、当協会設立 (昭和29年)から3年後、設立に参画した美術家たちによって第一回ユネスコ美術展(東横百貨店)が開催されたのが始まりでした。「芸術を通して『平和』に貢献したい」ということで始まった展覧会の趣旨と原点に近づきたいと心した47回展でした。その思いもあって、日本国際ボランティアセンターから「イラクの子どもたち」の絵をお借りし、佐藤真紀氏(NGO日本国際ボランティアセンターパレスチナ事務所代表、イラク担当)に講演をお願いしました。平和な日本のカラフルな絵と、暗い、悲しい絵、その現実からなお希望をもって描かれているイラクの子どもたちの絵。その対比が、日本の子どもたちの部門に出品した子どもたちやその家族、一般の来場者から、平和の有難さを考えさせられたという感想を頂きました。芸術文化活動委員会では、今回の企画展を通じて、今後のユネスコ美術展の在り方についてヒントを得ました。出品者や会員の皆様からの貴重なご意見も是非聞かせていただきたくお願い致します。ユネスコ美術展をますます充実させ、平和を愛する人々が「平和」について考え、行動し、交流する場として、是非ご一緒に高めて参りましょう。
 芸術文化活動委員会は上記の美術展の他にも事務局他大勢のスタッフと協力してチャリティコンサートも担当しています。更に今年は50周年を記念して世界の子どもたちの詩集「道・明日へ」が特別チームによって出版されましたがここでも大きく関わりました。それぞれご担当された方々は本当にご苦労さまでした。又このような活動に興味のある方はぜひ今後のご参加をお勧めします。 
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
写真11/28 「イラクの子どもたち」佐藤真紀氏
   

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