熊本地震からの復興と災害への備え
(避難所運営訓練を中心とした防災教育の取組)
南阿蘇村立南阿蘇中学校
活動に参加した児童生徒数/3学年234人
活動に携わった教員数/34人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/10人
実践期間2019年4月1日~2020年3月31日
活動のねらい
・中学生が主体となり避難所運営を行うスキルを身に付けることで、将来の地域防災を担う人材を育成する。
・震災の経験を伝えていくことで、災害に強い南阿蘇村につなげていく。
活動内容
1)活動の目的・ねらい
・中学生が主体となり避難所運営を行うスキルを身に付けることで、将来の地域防災を担う人材を育成する。
・震災の経験を伝えていくことで、災害に強い南阿蘇村につなげていく。
2)実践内容・実践の流れ・スケジュール(※図表等を使用して分かりやすく記述してもよい)
・学年活動
1年生・・1学期に火山博物館を見学し、地域の災害特性ついて学んだ。
2年生・・阿蘇の環境特性からどのような産業が発展してきたのかを考え、職場体験を行った。
3年生・・コース別学習を行った。(防災コース…震災遺構見学、新阿蘇大橋建設現場見学、復興に向けての取組を子ども議会でプレゼンを行った。)
・全校防災学習
総合的な学習の時間(防災教育)計画
月 日
曜
校時
内容
11月6日
水
5
説明、講話
防災学習を取り組んでいく目的、目標
11月14日
木
3
講話
11月14日
木
4
防災ゲーム『避難誘導に協力しよう!』
11月22日
金
5
災害対応シミュレーションゲーム
災害時の対応について、シミュレーションゲームを通して学習する。3年生の防災コースメンバーがファシリテータ
11月22日
金
6
11月25日
月
4
基礎講座
8つの講座を開設して避難所運営に必要な学習を行う。
(国・社・数・理・英・音・体・技)
11月26日
火
4
12月6日
金
3
避難所運営ゲームHUG
9人程度×27班を作り(縦割り班)、HUGを行う。
12月6日
金
4
12月11日
水
5
全体説明⇒班別
運営HUGのカードの作り方講座(全体)⇒各班でカード作成者は避難所運営の準備、避難者はカード作成、準備
12月13日
金
4
HUGの準備
12月19日
木
4
リアルHUG
3年生の代表が運営側、その他の3年生と1・2年生が避難者側として避難所運営訓練を行う。
12月19日
木
5
リアルHUG
12月19日
木
6
リアルHUG
12月20日
振り返りとまとめ
学習の振り返り
3)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
昨年度まで(助成金・研修受講前)と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
【助成金で可能になったこと】
〇震災遺構見学ツアーの時のジオガイドの利用
〇避難所運営訓練の際の非常食体験、炊き出し訓練
〇避難所運営訓練時の幼児への対応(幼児をどのように避難所で遊ばせるか)⇒おもちゃ作り
〇避難所運営訓練のための保存食の購入(保存ができるパン)
〇防災教育基礎講座での実験、体験
【自校の活動の改善点】
〇全校防災教育では、教師主体で行っていたが、生徒が中心となって実施できるような取り組みに変えた。
・防災の日の講話を委員会活動の取組で生徒が行った。
・HUG、災害協力シミュレーションゲームの準備、進行役を生徒が担った。
・避難所運営訓練では、企画運営を代表生徒が行った。
〇階上中学校の避難所運営マニュアルを参考に、南阿蘇中学校避難所運営マニュアルの改訂を行った
4)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・東日本大震災の教訓と熊本地震を重ね合わせながら取り組んだ。(階上中学校生徒会長の答辞)
・熊本地震の震災遺構を3年生の学年活動の中に取り入れることで、災害を伝承することの大切さを学ぶことができた。
・震災を「災害による被害・災害への備え」という視点と、「災害からの復興」という2つの視点から考えさせることができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
【防災意識尺度(防災科学技術研究所より)】
避難所運営訓練の運営者は、例年3年生の希望者を募って選定している。例年4割程度の希望者だが、本年度は7割の生徒が希望し、運営者として取り組んだ。階上小・中学校の実践を全校生徒に紹介したことで、自分たちも同じ被災者として積極的に防災・減災に取り組んでいく態度が向上した。また、防災・減災教育の取組が生徒一人一人の防災意識の向上につながっていると考える。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・関係機関(南阿蘇村復興推進課、南阿蘇村次世代定住課、国交省熊本復興事務所、阿蘇火山博物館、熊本大学減災センター等)との連携することができ、継続して取り組める環境を構築することができた。
・生徒が主体となって行う学習に移行し、生徒を動かす視点を取り入れたことで、職員の防災・減災に対する意識が上がるとともに、防災担当の負担が軽減した。
5)工夫した点、実践の特徴・特筆すべき点
・熊本地震で避難所を経験した生徒が、より良い避難所運営をするためにアイデアを出し合い、工夫しながら行った避難所運営訓練
・防災・減災学習を教科の取組に落とし込んだ、防災教育基礎講座
・全国防災ジュニアリーダー育成会議で知り合った高校が開発した長期保存パンを購入した。
6)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・本年度、生徒が主体となって行い防災教育を推進してきた。次年度以降、学年ごとのプログラムを精査し、1・2年生の学びが3年生の学びにつながっていくような手立てを講じていきたい。
・熊本地震の教訓を伝承していくために、生徒たちが体験したことを整理し、データベース化していきたい。
・中学生が主体となり避難所運営を行うスキルを身に付けることで、将来の地域防災を担う人材を育成する。
・震災の経験を伝えていくことで、災害に強い南阿蘇村につなげていく。
2)実践内容・実践の流れ・スケジュール(※図表等を使用して分かりやすく記述してもよい)
・学年活動
1年生・・1学期に火山博物館を見学し、地域の災害特性ついて学んだ。
2年生・・阿蘇の環境特性からどのような産業が発展してきたのかを考え、職場体験を行った。
3年生・・コース別学習を行った。(防災コース…震災遺構見学、新阿蘇大橋建設現場見学、復興に向けての取組を子ども議会でプレゼンを行った。)
・全校防災学習
総合的な学習の時間(防災教育)計画 | ||||
月 日 | 曜 | 校時 | 内容 | |
11月6日 | 水 | 5 | 説明、講話 | 防災学習を取り組んでいく目的、目標 |
11月14日 | 木 | 3 | 講話 | |
11月14日 | 木 | 4 | 防災ゲーム『避難誘導に協力しよう!』 | |
11月22日 | 金 | 5 | 災害対応シミュレーションゲーム | 災害時の対応について、シミュレーションゲームを通して学習する。3年生の防災コースメンバーがファシリテータ |
11月22日 | 金 | 6 | ||
11月25日 | 月 | 4 | 基礎講座 | 8つの講座を開設して避難所運営に必要な学習を行う。 (国・社・数・理・英・音・体・技) |
11月26日 | 火 | 4 | ||
12月6日 | 金 | 3 | 避難所運営ゲームHUG | 9人程度×27班を作り(縦割り班)、HUGを行う。 |
12月6日 | 金 | 4 | ||
12月11日 | 水 | 5 | 全体説明⇒班別 | 運営HUGのカードの作り方講座(全体)⇒各班でカード作成者は避難所運営の準備、避難者はカード作成、準備 |
12月13日 | 金 | 4 | HUGの準備 | |
12月19日 | 木 | 4 | リアルHUG | 3年生の代表が運営側、その他の3年生と1・2年生が避難者側として避難所運営訓練を行う。 |
12月19日 | 木 | 5 | リアルHUG | |
12月19日 | 木 | 6 | リアルHUG | |
12月20日 | 振り返りとまとめ | 学習の振り返り |
昨年度まで(助成金・研修受講前)と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
【助成金で可能になったこと】
〇震災遺構見学ツアーの時のジオガイドの利用
〇避難所運営訓練の際の非常食体験、炊き出し訓練
〇避難所運営訓練時の幼児への対応(幼児をどのように避難所で遊ばせるか)⇒おもちゃ作り
〇避難所運営訓練のための保存食の購入(保存ができるパン)
〇防災教育基礎講座での実験、体験
【自校の活動の改善点】
〇全校防災教育では、教師主体で行っていたが、生徒が中心となって実施できるような取り組みに変えた。
・防災の日の講話を委員会活動の取組で生徒が行った。
・HUG、災害協力シミュレーションゲームの準備、進行役を生徒が担った。
・避難所運営訓練では、企画運営を代表生徒が行った。
〇階上中学校の避難所運営マニュアルを参考に、南阿蘇中学校避難所運営マニュアルの改訂を行った
4)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・東日本大震災の教訓と熊本地震を重ね合わせながら取り組んだ。(階上中学校生徒会長の答辞)
・熊本地震の震災遺構を3年生の学年活動の中に取り入れることで、災害を伝承することの大切さを学ぶことができた。
・震災を「災害による被害・災害への備え」という視点と、「災害からの復興」という2つの視点から考えさせることができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
【防災意識尺度(防災科学技術研究所より)】
避難所運営訓練の運営者は、例年3年生の希望者を募って選定している。例年4割程度の希望者だが、本年度は7割の生徒が希望し、運営者として取り組んだ。階上小・中学校の実践を全校生徒に紹介したことで、自分たちも同じ被災者として積極的に防災・減災に取り組んでいく態度が向上した。また、防災・減災教育の取組が生徒一人一人の防災意識の向上につながっていると考える。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・関係機関(南阿蘇村復興推進課、南阿蘇村次世代定住課、国交省熊本復興事務所、阿蘇火山博物館、熊本大学減災センター等)との連携することができ、継続して取り組める環境を構築することができた。
・生徒が主体となって行う学習に移行し、生徒を動かす視点を取り入れたことで、職員の防災・減災に対する意識が上がるとともに、防災担当の負担が軽減した。
5)工夫した点、実践の特徴・特筆すべき点
・熊本地震で避難所を経験した生徒が、より良い避難所運営をするためにアイデアを出し合い、工夫しながら行った避難所運営訓練
・防災・減災学習を教科の取組に落とし込んだ、防災教育基礎講座
・全国防災ジュニアリーダー育成会議で知り合った高校が開発した長期保存パンを購入した。
6)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・本年度、生徒が主体となって行い防災教育を推進してきた。次年度以降、学年ごとのプログラムを精査し、1・2年生の学びが3年生の学びにつながっていくような手立てを講じていきたい。
・熊本地震の教訓を伝承していくために、生徒たちが体験したことを整理し、データベース化していきたい。
活動内容写真
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活動において工夫した点
資料ダウンロード
資料なし