自然災害を身近なものとして、命の大切さを実感するとともに必要な行動を身に付ける。

長崎県立鹿町工業高等学校

活動に参加した児童生徒数/1~3学年466人
活動に携わった教員数/50人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/100人

実践期間2016年8月6日~2017年2月10日

活動のねらい

本校職員・生徒が熊本地震の被災状況を知り、自然災害を身近なものとして捉えると同時に、被災者やボランティアとの交流を深め、支援に対する思いを強める。また、地震以外の災害にも見識を深め、学校や自宅などの生活圏内で災害が発生した際に、命を守る行動や生き延びるための知識を身につける。

活動内容

1)助成活動内容
○ 8/6~8の期間、熊本地震の被災地に現地視察とボランティア活動に職員3名と生徒代表5名を参加。
○ 文化祭にて現地の様子を写真によるパネル展示と編集した動画により紹介。復興米の販売。
○ 交流した被災者の方(同じ工業高校である熊本工業高校の先生)に来校してもらい講話を実施。
○ 災害時に活用できるロープワークを生徒が実践できるよう、カリキュラムに取り入れた。(実習開始前)

2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
毎年の避難訓練は火災を想定したものであったが、今年度は地震と津波を想定して実施した。また、災害によって異なる警報音も紹介した。

成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。
地元の防災訓練で年配の方と一緒に訓練したり、熊本地震では年配者の災害関連死が多いなか、地元高校生が地元や避難所(学校内)で精力的に活動した姿を見て、精神的に励まされた年配者が多くいたことを講話で聞いたことで、本校生徒も高校生として何ができるか真剣に考えるようになった。

成果③ 教師や保護者、地域、関係機関等の視点から
地元の防災訓練に寮生と寄宿舎担当職員および生徒会の代表と生徒会担当職員が参加したことで、学校関係者に対する期待が高まり、自主防災組織を見直すきっかけとなった。特に夜間では寮生の存在は地元にとって重要な存在であることを、参加者(行政担当者や地区長、民生委員など地域の代表)が認識できた。

3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
これまでの取組みを通して、予想される災害リスクに対してどのような取組みが効果的か議論する先生が増えた。とくに、卒業後の生徒の生活圏は海岸部の都市になることも十分に考えられるため、時間的視点も考慮した防災教育が必要と思われる。また、年度当初に実施する防災組織編制や火災を想定した避難訓練とは別に地震などの自然災害に備えた訓練をどのような形で実施するのか、時期も含めて検討している。

活動内容写真

  • ボランティア活動(南阿蘇村)

  • ボランティア活動(益城町)

  • ボランティア活動(熊本市)

  • 地元消防団主催の防災訓練

活動において工夫した点

実習開始前に行う、本校独自の規律訓練(整列、挨拶、服装点検、指差呼称を一連の流れで実施)にロープワークを取り入れた(1学年)。また、避難訓練では授業中を想定し、授業担当者がそれぞれの教室や実習棟などから誘導した。

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