第5回ESD講演会

只見ユネスコエコパークその理念と概要

平成27年2月21日、鎌倉カトリック雪ノ下教会で鈴木和次郎先生を講師にお招きし、ご講演いただ鈴木和次郎先生いた。約30名が受講。
鈴木和次郎先生は、只見をユネスコエコパークに登録する活動を推進してきた中心人物である。

ユネスコエコパークに認定
只見は、平成26年6月12日に、めでたく登録が承認された。
ユネスコエコパークとは、「ユネスコMAB計画における一事業」であり、「自然環境と、人間の営みの共生を実践する、モデル地域」としてユネスコにより、国際的に認定されるものである。しかしこの説明では何の事か判らない。

認定の条件
どうやら認定には、次の機能を備えた、広大な地域が必要らしい。
*保存機能を有する。(色々な生物が多様に存在する事を妨げない)。
*経済と社会の発展に貢献する機能を有する。
*学術的研究支援をする機能を有する。
ここでは自然と人間が、お互いを保存しているのである。しかも人間の営みに役に立ちながら存在していて、学術的研究の支援までしてくれているのである。
昨今流行の「~を守る会、」とか、ユネスコ自然遺産とか、国定公園等で見られる様な、「人が自然を守り保存する活動」とは全く違う事を理解しなければならない。
只見は東京の1.5倍の面積を持ち、人口はたつたの4,600人、森林率94%。人々はブナと生きる、雪と暮らす生活を送っている。
縄文時代から続く焼畑農業を営み、狩猟、漁労を行い、山菜採取を盛んに行い生活している。一方、山菜は高く売れ、手芸品販売の収益もあり、生活水準は高い。
これぞユネスコエコパークの申し子である。研究について言えば、植物、動物、鳥、虫にまで及ぶ広範囲な研究を支援してくれている。
今後の課題
残る問題は高齢化により衰退し、地域社会が崩壊する事への対策であろう。既に人口は4679人に迄に減少し、高齢化率42.6%との事である。しかし何をするにしても、地域住民との合意形成がこれからの最大の課題なのだと、和次郎先生は指摘された。講演後、只見に行きたい女性会員が急増した。(神澤)

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