2014年度鎌倉ユネスコユース賞
~2月7日鎌倉市役所で表彰式がありました~
今年度のユース賞選考会は、1月5日におこなわれ、教育委員会から太田洋先生と上田尚子先生が審査委員として参加していただきました。その結果、表のようなユース賞が決まり、「絵で伝えよう!私の町のたからもの絵画展との合同表彰式が、2月7日鎌倉市役所第三分庁舎講堂で松尾市長を迎えておこなわれた。
以下は、その時の鎌倉市教育センター太田先生の講評の要約です。最優秀賞鎌倉高校科学研究会の「蘇るたたら製鉄」では、鎌倉の海岸で採取された砂鉄を使い、「たたら製鉄」という鎌倉の鉄作りを京都大学大学院の炉を使い再現しました。昔の技を現代の科学を使って検証し深く追求することは、若者が科学に興味を持つことに多大な成果をあげたと思います。
優秀賞七里ガ浜高校ボランティア部の「虹の子作業所物品販売促進」では、インクルーシブの視点で、地域の福祉施設との協同作業や交流を通して、相互理解や社会貢献をしていこうとする気持ちが素晴らしいと思います。また、毎年継続されているということでの活動成果が大きなものになってきていると思います。
優秀賞清泉小学校の宗教委員会の呼びかけにより「子ども衣料」を集め、寄付を募る活動を児童自らが行ってきました。姉妹都市である大船渡幼稚園の支援をするにあたり、特に衣料の不便さを解消するべく物資支援をポスター作りなどから手がけてきました。
ユース賞鎌倉高校小高さんの「救急措置で人命救助」では、その救助の一つとして、救急救命などの講習などを行っている学校が多いと思います。とっさに目の前で起こった出来事が、誰かがやってくれるというようになりがちな状況でも自信を持って進んでできたことは、とても素晴らしい行動であったと思います。命は尊いもので最も大切であるもの、ということを改めて教えてくれました。
ユース賞鎌倉学園中学高等学校インターアクトクラブの「地域パトロール」では、市内でも増えている「振り込め詐欺」の被害防止啓発の地域パトロールを大船警察などと連携し継続的に活動してくれました。また、学生が率先して活動することにより規範意識の向上にもつながっていくと思います。
ユース賞大船中学校ボランティア部の活動の一環として、地域パトロールを継続的に行っています。地域の安全を守るという視点で大船中学校区の小学校に向かい、小学生の下校時の安全を呼びかけるなど、地域でのつながりを持つことで安心して生活できる環境づくりを考えた活動となっています。
ユース賞2人の子ども(伊奈さくらちゃん、ももこちゃん)が、側溝に捨てられた子猫の泣き声に気付き、そのことを気付いてあげられなかった大人に疑問を持ちながらも、「大切な命を守ってあげたい」という気持ちを周囲の大人に訴え、小さな命を救うことができました。ペットを飼うことの責任を改めて感じさせられる出来事となりました。
全体を通して、鎌倉の歴史や文化伝統の素晴らしさ、子どもから高齢者まで幅広い世代での交流、また安全、安心という観点から命あるものを大切にし、手助けをし、救ってあげたいという素直な気持ちが心に残る活動ばかりでした。
そんな自然な気持ちから出てくる活動をこれからも期待したいと思います。 (編集部)賞 | 受賞者・団体 | 活動内容 |
最優秀賞 | 神奈川県立鎌倉高等学校 科学研究会 | 蘇る鎌倉たたら製鉄 |
優秀賞 | 神奈川県立七里ガ浜高等学校 ボランティア部 | 虹の子作業所物品販売促進 |
優秀賞 | 清泉小学校 宗教委員会 | 子ども衣料集めボランティア |
ユース賞 | 神奈川県立鎌倉高等学校 小高多与里 | 救急措置で人命救助 |
ユース賞 | 鎌倉学園中学校高等学校インターアクトクラブ | 学生ボランティア地域パトロール |
ユース賞 | 鎌倉市立大船中学校 ボランティア部 | 学生ボランティア地域パトロール |
ユース賞 | 伊奈さくら 伊奈ももこ | 子猫を救った6歳の双子姉妹による地域ネットワーク作り |