2015年度中部東ブロック・ユネスコ活動研究大会

持続可能な社会の為の「ESD」教育の推進

表題研究大会が9月12日、13日、静岡の日本平ホテルで開催された。今年の大会テーマは”ブロック大会持続可能な社会の為の「ESD」教育の推進~ユネスコスクールのさらなる普及を目指して~である。
基調講演は、静岡県知事、川勝平太氏による「富士山の世界遺産と次世代へ引き継ぐユネスコの心」であった。富士山が世界遺産に認定されたが、これからは富士山の芸術、文化を自ら学ぶべきであり、その為にESDに力をいれようと提唱された。
ESD実践の発表のトップは、玉川中学校である。県内各地に招かれて演奏にでかける玉川太鼓は全校生徒全員17名が出演する。この他に「茶の生産活動」「一人一テーマの個別学習」を実践し、この三つの活動を関連づけて、計画的に進めている。そこには、自らを切りひらくたくましい個人が育っていた。続いて、静岡サレジオ小学校では、6年生に、9日間のオーストラリア修学旅行を体験させ、ホームスイテを通して、言語の問題を越えさせ、国際理解を深め、アイデンティティを確立させる活動を実践していた。
「こども園」もESDに取り組んでいた。清水港で大きな客船を見るイベントや、大漁旗を皆で掲げる活動や、園児たちで水族館を製作する活動も紹介された。
2日目の全体会議では日ユの石田理事(ブロック代表理事・当協会理事長)からESDはただのお題目では無いと言う主旨のお話があり、特別講演として静大の梅澤教授が「21世紀型能力とESDをこれからの学校教育の主軸に」と題して講演して下さった。心の教育には実感が必要だと主張される。ESDは、幼稚園から家庭、学校と続く心の教育に適していると。
ESD提唱者である我々ユネスコ関係者は、一体何を成すべきなのか。考えさせられた。静岡のESDへの取り組みレベルの高さを見習い、努力しようと思う。
会場から見える景色が絶品だった事を申し添えておきたい。(神澤)

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