「わたしの町のたからもの」絵画展表彰
~今年の応募作品は中学校177点、小学校211点、合計388点でした~
日本ユネスコ協会連盟は、人類にとってかけがえのないたからものである「世界遺産」を守り後世に伝えていく活動と共に、次世代を担う子どもたちが「身近な文化や歴史、自然」を大切にする心を育む活動を行っています。 その一環として「世界遺産も、身近なものも、未来へ引き継ぐ地域のたからもの」という考えのもとに、「絵で伝えよう!わたしの町のたからもの」絵画展を全国のユネスコに呼びかけ実施してきました。 鎌倉ユネスコ協会では、2000年からこの絵画展活動に参加し2003年からは自ら主催して開催し、今年で14回目の開催となります。今年の応募作品は中学校177点、小学校211点、合計388点でした。 紙面を借りて、ご協力いただいた学校の先生方に感謝申し上げます。(丸山)受賞作品はこちら
講評 審査委員長 岸本愛子
今年もたくさんの「たからもの」が集まりました。わたしの町「鎌倉」と言えば、大仏様、八幡宮、大船観音、江ノ電、神社やお寺、花火大会、地域のお祭り・・・等々の題材が定番になりがちですが、同じ題材でも、どれもが味のある個性的な作品ばかりでした。「これが私の宝物です!」と訴えかけてくる作品ばかりでした。一生懸命心を込めて描かれた作品を、私たち審査員も心を込めて一枚一枚丁寧に審査をさせていただきました。 審査のポイントは、技術面だけにとらわれず、子供ならではの意外性のある楽しい絵、面白い絵、色や構図から訴えかけてくる絵など心豊かな表現の作品を評価させていただきました。画面いっぱいに描かれた「わたしの町の宝物」は、子どもたちが素直にわが町を見つめ、自分の住んでいる地域、建物、行事や人々と対話し慈しみ、その思いが形となっていった結果だと思います。そこには豊かな感性が育っています。 自分の身近にある古き良きものを私の町の宝物として、大切にしたい、未来につなぎたいという思いを持つ子供たちの心豊かな優しさが、平和で幸せな未来に繋がっていくことを実感するひと時でもありました。
鎌倉市長賞
「円覚寺の秋 」大船中学校3年 堀切 都
お坊様を登場させた絵がとても新鮮でした。そのお坊様の列を縦に配置し絵に奥行を出しています。そのお坊様の着物の紺と山の緑、周りの背景の色が、主役の紅葉をより鮮やかに引き立てています。色調がとても綺麗です。
鎌倉市教育委員会賞
「鎌倉大仏」関谷小学校4年 望月 陽成
構図や形がしっかり描かれています。青空の下どっしりと鎮座まします大仏様は何を考えていらっしゃるのでしょうか?遠くの山々や屋根を見下ろすことで大仏様の大きさを強調。しっかり陰影をつけたことで重量感も出ています。
日本ユネスコ協会連盟会長賞
「江ノ電とみどり」山崎小学校6年 加茂 草介
構図をしっかりと決めとても丁寧に描いています。作者の江ノ電に対する思いを乗せて、迫ってくる動きだけでなく音までも聞こえてきそうです。周りの木々や草花の緑に溶け込んで、江ノ電が登場。緑がとても美しく、心が和みます。
鎌倉ユネスコ協会会長賞
「絵馬に願いを込めて」鎌倉女学院中学校1年 郷原 愛海
白壁に朱の色合いがとても可愛く作者の優しい眼差しが伝わってきます。願い事をする人物や周囲の情景もきちんと細かく描いているので、その場の空気感も感じます。たくさんの絵馬にはどんな願いが書かれているのでしょうね。