ひろば
兵どもの夢の跡
庭山 啓子
昔、小学校入学直前母と共に先祖の地を訪れた。裸足で何度も川を渡り、秋田県北の人はおろか狐狸も通わぬ様な山道を懸命に歩いて小さな集落を目前にした時の「何故」という強烈な疑問が60余年脳裏にあり、今また沸々として来た。我が家の資料や生前の母の言葉、講読本等の結果、最近になり、九戸城落城直前「落ちのびて生きよ」と九戸公に諭された兵の一人と知り、城跡を訪ねてみた。 戦国の世にこの地を駆け抜け、あの山奥にひそんだ先祖の生き様に長い間の謎もとけて、悲哀漂う夏草の中にたたずみ合掌した。
平和を祈って
陶山 美晴
姉に誘われて、鎌倉ユネスコに入会し5年.平和への熱い思い。そして活動されている方々のパワーには、頭の下がる思いです。世の中で何か大切なものが失われているようないま、この活動を多くの方々に知って頂き、広めて行けたらと思っています。 私は今、バザーのお手伝い位しか出来ませんが、皆様と力を合わせて行きたいと思っています。どうぞよろしく。
HAND IN HAND
(アジアの子供達の植樹祭)
栗村 淑香
「愛・地球博」は2005年3月25日から9月25日まで愛知県で開催される日本国際博覧会です。その最終日9月25日はアジアの全域で子供達がそれぞれの町や村で一斉に花や木を植え、種を播いて、地球の緑を守る活動をします。それを同時刻一斉に行うことによってアジアの子供達の心に連帯感が生れるでしょう。 PLANT A TREE PLANTLOVE です。植えた木々の成長と共に子供達は生きるための優しさや、勇気や愛の原点をそこに見出すでしょう。木や花は人の心に反応(こた)えてくれますから。
世界遺産登録に想う
小林 恭介
「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録されたことは記憶に新しいところであり、地元では地域活性化の期待に沸いているようである。 「古都鎌倉の寺院神社他」の登録へは、市に専門部署が組織化され、本格的な作業に着手されたようで、大いに実現を期待したい。芸術的、学術的にも貴重で豊富な中世木造建造物をかけがえのない人類の宝物として世界に訴え、多くの交流が広がればと願っている。一方、保存と開発又は文化と経済と言う相反するテーマを円滑に解決すると言う重い義務を負うことを忘れてはならない。
身の安全に思う
加藤 峯子
今、世間を騒がせている「オレオレ詐欺」の被害者に母はなってしまった。あんなにしっかりしていた母だったのに。勿論母は、この詐欺事件がある事も十分承知していたし、娘達も注意するよう伝えていたのに、なぜ簡単に騙されてしまったのか、信じられない思いである。巧妙に孫になりすました犯人には、母は全く疑う余地がなかった様である。他人事の様に思っていた犯罪が、こんなに身近に起こってしまったのだ。「身の安全は自分で守る」と言う事を、改めて自分自身に言い聞かせた事件であった。
交流と寛容
吉岡 幸春
先日、アフガニスタンの教育支援状況の報告会を聞きに行ってきました。現地の風が吹いて来るような、とても良いお話でした。人と人との交流を深めること、寛容であることが「心の中に平和のとりでを築き」非戦を実現する第一歩だと改めて感じました。 私は今、浜松市に住んでいます。浜松には、2万人近い中南米・アジアなど様々の国の人達が生活しています。多種多様な文化の触れ合いを通して、今までのユネスコ活動にプラスが出来れば、と考えています。