「地域草の根活動振興助成」の対象になる
~「インディアナ大学ヴァイオリンヴィルトゥオーゾコンサートと海洋教室~
助成対象に選ばれたのは、「インディアナ大学ヴァイオリンヴィルトゥオーゾコンサート」と独立行政法人海洋研究開発機構が神奈川県下の小中学校に対し実施している「海洋教室」支援の2つのプロジェクトです。以下はその活動報告です。
~インディアナ大学ヴァイオリンヴィルトゥオーゾコンサート~
鎌倉ユネスコは去る6月、ヴァイオリン指導における世界的第一人者ミミ・ツヴァイク教授率いる米国インディアナ大学の特別プログラム、「ストリング・アカデミー」所属の若きトップヴァイオリニストたち9名(15歳~18歳)と、同大学講師/ピアニストのチーイー・チェンで構成されたグループ、「ヴァイオリンヴィルトゥオーゾ」によるジャパン・コンサートツアー(企画/主催:株式会社ライアックス)の鎌倉コンサートを後援しました。 ヴァイオリンヴィルトゥオーゾはNYカーネギーホールでの公演をはじめ米国内で年間約30回の演奏会や恒例のヨーロッパツアーを行なうなど、国際的に大変評価の高い演奏グループ。 6月2日、午後、一行はアメリカより来日。6月3日、ラジオ日本に出演し、朝のワイド番組の中で数曲を生演奏、午後は鎌倉カトリック雪ノ下教会ホールにてリハーサルを行い、その晩湘南国際交流会を通してそれぞれのホームステイ先に移動しました。 6月4日(金)、鎌倉芸術館でのコンサート本番に先立って、隣接する鎌倉女子大学で公開リハーサルをし、松本学長をはじめ、生徒さん達との交流を行ないました。 午後7時30分、演奏会本番が始まると10名のアンサンブル及びソロ演奏によるバラエティに富んだ迫力と芸術性溢れる演奏に観客は感動の連続。満員の声援でコンサートは大成功に終わりました。終演後、演奏者たちは会場ロビーで観客と交流。もみくちゃの中で閉館時間ぎりぎりまで交歓は続きました。 全2週間に亘る今回のコンサートツアーでヴァイオリンヴィルトゥオーゾの演奏を観て聴いた多くの方々や、特に同年代の若い観客は素晴らしい刺激を受けたと感想が寄せられています。 (鴇澤)
~「海洋教室」支援~
今年の4月東京で地球観測サミット(第2回)が開催され、小泉首相も参加して発言するなど政府代表者も地球の環境に強い関心を持つ時代となりました。
まさに21世紀は地球環境が大きな課題です。 日本ユネスコ国内委員会は自然科学小委員会の中に政府間海洋学委員会(IOC)分科会を設けて以前から海洋の役割を理解するための活動を精力的に行なっています。
今回日本ユネスコ協会連盟の地域草の根活動振興助成金の助成対象に選ばれたのは「海洋研究所の海洋教室支援」で助成金15万円が交付されました。
これは、世界的に有名な海洋研究所である独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が神奈川県下の地元の小・中学校に対して実施している「海洋教室」を支援し、実施された15校へ“海球儀”を「鎌倉ユネスコ協会提供」と記して寄贈しているものです。
海洋教室は、主にJAMSTECを総合学習などで見学する小・中学校に対して事前学習として学校の教室で行なわれています。海洋教室45分の内容は、地球環境の話、海の話、深海の生き物の話などを行なっています。
海球儀は、1/48,500,000の大きさで海底の地形や地震の巣である海溝などを表現したもので、簡単に言えば海水を除いた状態の地球儀でしょうか。
日本近海では、日本海溝、伊豆小笠原海溝、南海トラフ、沖縄トラフ、琉球海溝、日本海盆、千島海盆などが描かれ海溝の名称などが記載されています。
通常の海面が描かれている地球儀に比べると海底が描かれているので日本の周りにはこんなに深いところがあるのか、太平洋の底はこんなになっているのかなど海球儀からの情報量は、かなり多くなっています。 昔、地図を見て大陸移動説がひらめいた偉人もいましたが、これからの若い方にこの“海球儀”をじっくり眺めて、人間のこと、平和のこと、環境のこと、自然との共生のことなど、いろいろ考えて貰えれば嬉しいことです。 (山田 稔)