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三大宗教合同祈願祭に思う

2013年3月11日、今年はキリスト教のカトリック雪ノ下教会を会場として、宗教者約170人、参列者約2000人で「東日本大震災~二年目の祈り~追悼・復興祈願祭」がおこなわれた。

一昨年、地震発生から一カ月後、4月11日に鶴岡八幡宮舞殿において神道、仏教、キリスト教の宗キリスト教の祭壇で鶴岡八幡宮の雅楽演奏教者が合同で「追悼供養復興祈願祭」を行い、一万人以上の人たちが参加。祈願の後は海岸まで歩いて海に向かって鎮魂の祈りを捧げた。

昨年は3月11日、鎌倉五山の第一位、臨済宗建長寺で約7000人を超える参列とともに祈った。

今年は順番からキリスト教の教会が会場になったが、過去二年とは違い、会場が狭いために祈願祭は午前10時からカトリック雪ノ下教会聖歌隊並びに清泉小学校児童による聖歌で始まり、八幡宮の雅楽の演奏、建長寺の鎌倉流ご詠歌の奉詠と「祈りのリレー」があり、午後2時半からの「祈りの式典」では、各宗教の作法で献香/祈りがささげられ、地震が発生した2時46分から黙祷、市内の仏教寺院と教会は一斉に「祈りの鐘」を鳴らした。建長寺の鎌倉流ご詠歌の奉詠最後に、日常では見られない司祭・牧師・神官・僧侶による祈り、清めのお祓い、回向がおこなわれ、参列者は献花をして祈願祭は終わった。

なぜ「祈願祭」ができたのか。

多分、鎌倉だから実現したのだろうと、経過を訪ねてみると、未曽有な地震災害を経験した二年前、宗教者は、それぞれの立場で「何かをしなければ」の思いを持った時、日ごろから交流のあった八幡宮、建長寺が「祈願祭」を発想し、高徳院とカトリック教会が賛同して合同祈願祭実施にふみきったことがきっかけのようだ。

鎌倉は宗教都市

一説によると、神社の敷地の密度,寺社の人口比など較べると、寺社の数は、鎌倉は日本一とのこと、また、教会の数も長崎に次いで二番目とか、鎌倉は宗教の施設が整った宗教都市であることに気が付く。

ユネスコ精神は活きている

ユネスコは、世界の多様な文化を互いに認め合い、理解し、ともに活きることを方針としている。鎌倉の宗教はお互いに認め合い、相手の立場を理解し、必要とあれば手をつなぐ、まさに平和のためのユネスコ精神は、ここに活きていると思う。    (鴇澤武彦)

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