3.11「被災地の就学支援奨学金」
~市内の学校・NGOに広がる支援の輪~
3.11から3年4カ月が過ぎ、いまなお地震・津波・原発事故による大災害の復興は前途多難です。そんな中で、日本ユネスコ協会連盟が呼びかけ実施している「就学支援奨学金」プロジェクトが、鎌倉市民の熱い協力で静かに広がっています。
◆3・11ALL鎌倉実行委員会から10万円
大震災の年6月にスタートした「七里ガ浜発七ヶ浜復興支援隊」は、毎月1回のペースで現地(宮城県七ヶ浜)支援バスを出す活動を続けてきました。その後、鎌倉市内には50近い復興支援団体があることから「ばらばらではなく市民も参加しやすい形に」と、代表の中里成光さんたちが「3・11ALL鎌倉実行委員会」を立ち上げ、「心を一つに つなげよう みちのくの未来へ」をテーマに、今年3月10日、鎌倉市役所駐車場でイベントを実施。15以上の団体が連携、岩手・宮城・福島からゲストを迎え、5000名の市民が参加。その収益から10万円が「就学支援奨学金」にと寄託されました。 実行委員長を務める中里さんは裏千家淡交会の鎌倉青年部長。「少しでも東北の未来に寄与できれば」と、来年3月8日の次回実施に向けて抱負を。
◆清泉女学院高等学校 福祉委員会から4万円
昨年に続き寄託された4万円は、福祉委員の生徒が中心によびかけた「お年玉からの献金」。同校福祉委員会は、日頃から鎌倉養護学校生との交流や手作りアクセサリーの販売さらには書きそんじハガキの回収などにも、取り組んで活動。顧問の佐々尾優佳先生は「わずかな額ではございますが、子供たちの小さな善意が、お役に立てば」と。
◆ニューヨーク在住ながら毎年数回、日本での公演ごとに東日本で被災した子どもたちの支援を舞台から呼びかけて、その募金を奨学金に寄託しているヴァイオリニストの小澤真智子さんからは、今年3月帰朝公演の折の募金22,615円が寄せられました。「今夏もサントリーホールと鎌倉芸術館で開くコンサートでは、アピールします」と。
◆以上3件、鎌倉ユネスコがお預かりした寄託金は、日本ユネスコ協会連盟に届けられ、それぞれへの感謝状は領収書と共に、各氏に伝達されました。このほか、鎌倉女学院と鎌倉のNGO「かまくら未来まつり実行委員会」からも、2009年から本年にかけて、毎年寄付金が日ユ脇連に直接送金されています。支援の輪が、ホームページなどを通して、確実に広がっています。
神奈川県
ユネスコ連絡協議会総会
日ユ・関口氏を招き講演会
鎌倉ばかりでなく、東日本被災地や世界寺子屋運動など、日ユ協連の呼びかけによる支援活動は各地で広がっている。6月14日に鎌倉で開催した神奈川県ユネスコ連絡協議会は「会員からの質問に応えられる学習の機会を」との各ユ協役員の要望に応え、日ユ事務局のヴェテラン職員関口広隆さんを迎えて講義とQ&Aの時を過した。
鎌倉ユネスコによる
東日本被災地支援 2011-2013
鎌倉ユネスコ協会は、3.11の直後、市内NGO団体にも呼びかけ市役所駐車場で大規模な支援バザーを実施。約50団体から寄せられた当日の収益450万円余を、鎌倉市を通し鎌倉社会福祉協議会に寄託しました。
以来、鎌倉ユネスコが日本ユネスコ協会連盟に寄託した2011年から13年年度にかけての東日本被災地に限っての支援金は以下の通り、総額1,925,000円になっています。(学校やNGO、個人から、お預かりして日ユに届けた支援金は除く)。
☆会員募金協力 82万3千円
☆雄勝法印神楽保全 20万円
☆識字委員会より 30万円
☆アジアユースオーケストラ協力金より 50万円
☆新年会募金より 10万2千円