No.205                        2004.3.10

「半世紀をへてさらに土台を整える」
NPO法人化への道
目黒ユネスコ協会会長 加藤玲子

目黒ユネスコ協会の創立は、1954年10月であるが、その設立趣意書は「私たちは、目黒ユネスコ協会をつ<り、力をあわせて、目黒の社会のため、さらに世界のために、よい仕事をしたいとおもいます。」との言葉からはじまる。
 そして「東京に、目黒に住む人びとが協力しあい、世界のどの国の人がここを訪れても、人間らしい快い気持の感じられる都会にすること、国際的雰囲気のただよう社会をつくることはそこに関わるひとりひとりの責任である。その目的をはたすためには、教育・科学・文化を通じて、世界の平和を建設しようとするユネスコ精神、および世界人権宣言の精神を普及徹底させることが必要だ。」と語る。
 さらに、目黒ユネスコ協会設立の理由と存在の意味については次のように明確に説いている。「…目的を達成するためには、まず、志を同じくする人びとの集まりをつくることが必要だ。ユネスコに協力し、その精神を生かして目黒の地域に自由と正義と平和を愛する人びとの会をつくり、この地域の文化的水準の向上、および、地域社会を明るくすることに、いくらかでも役立ちたい。」と。

 目黒ユネスコ協会の創立から半世紀をへた今、国際活動は溢れるばかりである。その渦のなかで なぜ ユネスコ運動が大切なのか なぜユネスコ協会がここにあるのか多くのかたがたとともに確認したい。

 創立時代から比べると活動内容、会員数ともに10倍を超えているかもしれない。ユネスコ精神を基盤に関係機関の協力を得ながらユネスコに協力し、いくらかでも役立ちたいとの思いは、のびやかな活動を展開させ50年を経て今を迎えた。

 そこで、この年を節目として、私たちには次の世代に協会の存続と半世紀の間培われた理念と意志を伝えるための必要条件を整える責務があり、さらに今を見直し、時代を背景とした確固とした基盤作りに取りかかる任があると考える。改革すべきところには あえて挑む姿勢も求められる。特定非営利法人化(別記)への道の選択も大きな柱の一つ。様々な課題はあるが、今だからこそ、皆で知恵と力を寄せ合い乗り越えられるであろう。高いハードルを越えたときに、先達の築かれた尊い歴史の上にまた新しいさわやかな展望が開けるに違いない。
               ・・・  目   次  ・・・
   1p : 半世紀をへてさらに土台を整える  NPO法人化への道
   2p : 特定非営利法人化する意義   2月の理事会報告
   3p : おひなさまをつくろう     第4回 世界社会フォーラム参加報告    
   4p : グルジア ムツヘタ多重声合唱と踊り
   5p : ユネスコ活動・ふたりの識者を迎えて
   6p : 通常総会開催予告・お知らせetc.

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