Morioka UNESCO Association
盛岡ユネスコ協会

活動レポート

Date.2019.1-3版

ご協力をお願い致します!
今また 3.11を思う

盛岡ユネスコ協会副会長 小守林 恵

未曽有の東日本大震災から8年が経ち、建物、道路、三陸鉄道の全線開通と復興の兆しが報道されております。3月11日、犠牲になられた方々に黙とうを捧げながらこの8年を振り返ってみました。

大震災発生時、銀行のATMにいたのですが、地震で怖がる2歳の孫と外に出たところ、信号機はすべて点滅状態で経験したことのない事態に驚きつつ帰宅しました。

3週間が経ち、炊き出しにと声がかかり野田村へ向かったのですが、海が近づくにつれて津波被害をまざまざと目にし、一面がれきの山にことばを失ったことをいまだに覚えております。

盛岡ユネスコ協会では義援金や支援物資を集めてお届けしましたが、あの時の遣る瀬無い思いが今でも蘇ります。

その年のユネスコチャリテイーバザーでは復興支援コーナーを設け、宮古地区の干シイタケ、根昆布、被災された方の集まりHEATKINITの手編み製品等を揃え販売にこぎつけることができました。

釜石からもキッチンカー2台が駆け付けて復興支援コーナーは充実し、三陸からのわかめ、つくだ煮はバザーを訪れるお客様に今もって人気商品です。

本年度は新たに宮城で被災し盛岡でたこ焼き屋さんを営んでいるお店が参加してくださり、賑わいを見せておりました。

ご協力いただいた方々の熱いご協力に心から感謝しております。

また、バザーの準備の日には、バザー会場近くの時鐘堂で世界の平和と災害で犠牲になられた方々への鎮魂を願って「平和の鐘を鳴らそう」と鐘を打ち鳴らしております。

平和の鐘を打つネパール留学生

昨年11月、第23回ユネスコ運動岩手県大会(宮古大会)が田老で開催され、建設中の宮古盛岡横断道路、復興が進む市内を見てまいりましたが、中学生が甚大な被害をうけたこの事実を風化させないよう、県内外で語り継いで来たという体験発表があり、教訓を伝承していく大切さなど学ばせていただきました。

私たちにできることは限りがありますが、チャリテイーバザーを通して被災された方々のお役に立つことがあればありがたいことですし、これからは会員の皆様とともに心のケアに寄り添い進んでいくことができればと願っているこの頃です。

[付 記]
報道によれば、岩手県の東日本大震災による被害現況は次の通りです。

死者 4,673人

行方不明者 1,114人

家屋倒壊 26,079棟

(平成31年2月28日 現在)

応急仮設住宅 1,026戸~2,156人

民間賃貸住宅等 275戸~671人

県外へ 1,028人

(平成31年1月31日 現在)


30年度 第2回 講演会・会員交流会 開催
30年度第2回講演会・会員交流会が2月12日(火)午後4時30分からホテル東日本盛岡で開催され、50名ほどの会員や一般市民が聴講しました。

講演は「インタビューのコミュニケーション」と題してフリーアナウンサーの川村龍雄氏のお話です。

熱弁の川村龍雄氏

川村氏は下橋中学校から盛岡一高に進み昭和56年3月に明治大学政治学部経済学科を卒業。民間会社勤務を経て平成5年にフリーアナウンサーとなり、現在もエフエム岩手番組パーソナリティーを務めておられます。なお途中、4年半ほど参議院議員公設第一秘書を務められ知見を広められました。

講話では、聴かせるように話すポイントについて ①声の大小 ②テンポ ③声のトーン(高い・低い)④間合い(ポーズ)⑤イントネーション ⑥アクセント⑦プロミネンス(文中のある語を強調する)に加え ⑧声の表情(電話の前でついお辞儀をする時があるが、心がこもっているからで相手に心が伝わる)が大切ということを核に、「話し方」にまつわる「話し」をゼスチュアーも交え抑揚をつけ表情豊かに講話されました。

そして最後に、自分が出演しているラジオ番組とテレビコマーシャルを紹介して講演は終了しました。

メモを取る参会者

18時からは、同じ会場で会員交流会です。工藤会長の挨拶、県ユ協安藤顧問の発声で乾杯と進み、受章者への花束の贈呈です。

盛岡ユ協では交流会の場で、各種受章者を慶祝しお披露目を兼ねて花束を贈呈しておりますが、今回は「スポーツ推進委員功労者文部科学大臣表彰」を受けられた下田幸枝理事に高橋千賀子常任理事から花束を贈呈しました。

交流会で花束贈呈

花束贈呈に次いで、川村講師、太田原名誉会長のショートスピーチ、そして団体新会員㈱クリエイトの又川俊三社長の新加入挨拶があり、しばし歓談で会場は徐々に熱を帯びてきます。

宴も後半に入りビンゴゲームで会場は盛り上がり、最後は例によって参加者全員での盛岡音頭の輪踊りで幕となりました。いつもながらに和気藹々に楽しく意義ある一日でした。

30年度 第3回理事会開催
30年度第3回理事会が12月12日(水)アイーナ6Fで開催され、事業実施報告2件、今後の活動計画4件について審議がなされ、いずれも事務局提案どおり承認可決されました。

協議する理事諸氏

事業報告

「チャリティーバザー」 「平和の鐘をならそう」 「わたしの町のたからもの絵画展」

事業計画

①30年度一般会計補正予算(案)について

②創立70周年記念事業について
 31年1月15日(火) 第1回実行委員会  於 アイーナ

③30年度第2回講演会・会員交流会について
 31年2月12日(火) ホテル東日本 鳳凰の間
 講演講師 川村龍雄 氏(フリーアナウンサー エフエム岩手番組パーソナリティ)


(1)「県高校ユネスコ研究大会」への参加について
   日時:平成31年1月11日(金)~12日(土)
(2)「世界のカレンダー展&カレンダー市」への協力
   期日:1月3(木)~5日(土) カワトク7F
(3)書きそんじはがきキャンペーンの実施について
   31年1月~3月末 市内小中学校に依頼

◎ その他 「東北ESDフオーラムin岩手」の案内
   日時:30年12月21日(金)13:15~ 於 アイーナ

第15回 岩手県高校ユネスコ研究大会に参加
“深めよう平和の心 持続可能な未来に向けて”を大会テーマに1月11日~12日の両日、国立岩手山青少年交流の家にて「第15回岩手県高校ユネスコ研究大会」が開催され、県下25の高校から141名の高校生を中心に、教員・ユネスコ関係者合わせ200人程が参加。盛岡ユ協からは7名が参加し、受講に先立って受付業務を行いました。

大会は、開会セレモニーに次いで「岳神楽と早池峰文化」と題して 小国朋身 岳神楽保存会々長の講演です。

紹介を受ける小国朋身氏

早池峰神楽は大償(おおつぐない)と岳(たけ)の二つの神楽座の総称で、昭和51年5月に国の重要無形文化財に指定され、平成21年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

講演では神楽は「神に奉納する舞」で、その内容は神話を劇化したものである。自分が継承する岳神楽は長男のみに伝承される。岳地区には10軒の集落があり、宿坊6軒、神官4軒である等、スライドで「舞」の様子や地区の風物を紹介しながら「神楽」を思い入れ熱く語ってくれました。

熱心に聞く高校生

講演終了後、高校生たちは「平等」「環境」「未来」「防災」の四つの分科会に別れ研究討議を進め、夕食後は「学習交流会」で参加者同士の交流を深めました。

二日目は分科会の成果発表が行われ、高校生らしい帰結を導き出していました。

レオクラブからの寄贈~ネパール識字教育に役立てます
1月3日から5日までカワトクデパートで「世界のカレンダー&カレンダー市」が開催されましたが、このほど主催者の盛岡レオクラブ(中野翔太会長)様から、岩手県ユネスコ協会連盟、岩手県ユニセフ協会と盛岡ユネスコ協会の三団体に事業益金から各213,500円のご寄附を頂戴しました。

カレンダー展会場風景

この事業は、世界の恵まれない子ども達への援助を目的に35年前からレオクラブが実施しているもので、盛岡ユネスコ協会でもこの趣旨に賛同し、会員や一般市民に呼びかけて余剰カレンダーの収集提供を行うなどの協力を行っており、今年も、4,000本ほどのカレンダーを提供できました。

贈呈式は2月23日(土)ホテルメトロポリタン盛岡で行われ、盛岡ユネスコ協会から小守林恵副会長が出席し、目録を受領しました。

この浄財は開催趣旨に沿って、ネパールの識字教育推進(寺子屋運動)に役立たせていただきます。
書きそんじハガキ回収への協力に感謝
今年も学校キャンペーンや施設設置ボックスへ多くの書きそんじハガキの提供をいただきました。ご協力に感謝申し上げます。
現在までの集計は以下のとおりです。
学校名等 ハガキ枚数 金額換算
北松園小学校 228枚 11,236円
米内小学校 41枚 2,113円
本宮小学校 45枚 2,339円
羽場小学校 150枚 7,042円
杜陵小学校 100枚 5,110円
日専連盛岡 28枚 1,403円
施設設置ボックス 1,833枚 87,131円
合  計 2,425枚 116,374円
識字教育支援としてネパールへ送ります。

米内小学校児童会へ感謝状贈呈