緑の山野に美しく佇む歴史的な建造物、公園や街角に咲き誇る花々、一面に広がる小麦畑、市民や子供達が憩う穏やかな平和の日々、そんなウクライナの生活が一変し、砲火と殺戮の戮の地獄絵と化してしまいました。罪のない一般の人々の尊い命が奪われ、死傷者が増加しています。
ウクライナでは、この4ヶ月で民間人の死者約4千人を含む約1万人が死亡したと報じられています。ウクライナの人口は、2022年約4413万人といわれていますが、そのうち国外へ避難したウクライナ人は約700万人とも言われ、岩手県にも数名の方が避難して来ています。日本にお出でになった方々には、是非、戦火の恐怖や命の危険がない穏やかな平和な日々を送ってほしいと思います。
なお、今回、日本ユネスコ協会連盟の活動に協力し、ウクライナ緊急募金に多くの会員の皆様のご協力をいただきました。この場を借りて心から厚く御礼申し上げ、深く感謝申し上げます。私も多少ながら日本ユネスコ協会連盟と盛岡ユネスコ協会へ寄付させていただきましたが、盛岡ユネスコ協会としては、皆さんの善意を結集し、コア・アクション5万円を含む33万3707円を日本ユネスコ協会連盟へ寄付し送金しております。
また「命をつなぐ木魂の会」主催の『~ウクライナへの祈り~平和を願うチャリティーコンサート』様より20万円をご寄贈いただきましたが、同様に日本ユネスコ協会連盟へ寄付しております。日本ユネスコ協会連盟が3月4日から5月31日まで行った募金では、全国から804件7440万1528円の寄付金が集まったということですが、目下、戦火にあるウクライナのユネスコ協会とは連絡が取れず、隣国のルーマニアとスロバキアのユネスコ協会を通じて、ウクライナからの避難民の方々の支援に皆さんの寄付金が役立てられています。
ところで、話は変わりますが、令和4年度の盛岡ユネスコ協会のことについて、会員の皆様へ2、3ご連絡をし、お願いを申し上げたいと思います。
2024年、盛岡ユネスコ協会は創立75周年を迎えますが、その検討や準備等を始めなければなりませんので、今年度、「創立75周年記念式典検討委員会(仮称)」を立ち上げたいと思っています。また、記念事業の一環として話題に上っていた狂言の公演については、5月7日の狂言検討委員会と6月23日の理事会で検討し審議した結果、残念ですが、運営スタッフや会計上の課題、東北大会や全国大会の開催関係等から公演中止もやむを得ないという結論に至りましたので、会員の皆様へご連絡を申し上げます。
また、コロナウイルス感染対策については、BA5の感染者が急増しており、今後も予防措置を講じる必要があることから、行事や諸活動、会議等の縮小や中止を行う必要がありますので、ご了承をお願いします。
なお、事務局長については、色々手を尽くしてきましたが不在が続き、田中副会長と小守林副会長に代行をお願いしてきました。今後もしばらく継続させていただきます。ご協力をよろしくお願いいたします。
最後に、コロナウイルス予防接種の4回目が実施されていますが、今年の夏は猛暑が予想されていますので、会員の皆様には、コロナウイルス予防とともに体調管理に十分ご留意いただき、ご健勝にしてご活躍いただきますようお願い申し上げます。
総会は、第1回理事会(6/23開催)にて総会に付議すべき事項として承認された5議案が提案され、各議案とも提案通り承認可決され、また、ウクライナ緊急募金とACCU(公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター)との合併について報告されました。
会長挨拶
命をつなぐ木魂の会 様
岩手県合唱連盟 村松玲子理事長
日本国内は無論、海外公演等多方面にわたり、活躍されている様子を収めた映像と歌声はとても素晴らしいものでした。来る8月11日13時より盛岡市民文化ホール 大ホールにて 不来方高校×ミュージックセラピーオーケストラとのコラボによるチャリティーコンサートが開催されます。ぜひ、お出かけいただきたいと思います。
村松玲子氏は他の学校を経て不来方高校に赴任すると、音楽部顧問として32年間指導にあたってきました。講演では村松氏の説明でもって、大型スクリーンに映し出された海外公演での模様など、村松氏の音楽に対する熱い思いと、生徒さんの美しい歌声に参加者は魅了された様子でした。生の演奏ではないのにもかかわらず、演奏の模様が終了すると会場からは万雷の拍手が沸き起こっていました。
歌声は国境を越えて
岩手県立盛岡第四高等学校音楽部(合唱)
この日は東日本大震災時に陸前高田の流木(松)で制作された“Tsunamiヴァイオリン”の四重奏をはじめ、岩手にゆかりの一流の音楽家の方々が出演され、400名を超える観客とともに音楽を通じて世界平和を願う時間を過ごしました。
Tsunami ヴァイオリン
雫石 環 様 野田ヒロ子 様
また、ウクライナ難民人道支援の募金活動も行われ、主催者である「命をつなぐ木魂の会」様から日本ユネスコ協会連盟へとして盛岡ユネスコ協会へ当日の募金・寄付総額197,687円を上回る20万円のご寄付をいただきました。過日の総会で感謝状を贈呈いたしました。
ウクライナ支援のチャリティーコンサートが開催され、奇跡の一本松の木片を魂柱に使われたヴァイオリンの音色に至福の時を過ごしました。なにより驚いたのは、岩手出身の若き音楽家達の素晴らしい演奏でした。演奏された曲を口ずさみながら帰路に着いたのは、私だけではなかったと思います。募金は総て日本ユネスコから本部を通してウクライナ難民の為に使われるそうです。ご支援下さいました総ての皆様に心より感謝申し上げます。
最後に、コンサートはぜひ継続していただきたいし、今後盛岡ユネスコ協会とタイアップしていきたいものと感じました。
ユネスコ世界文化遺産・平泉の魅力を伝える「ふるさと元気隊Monday世界遺産ひらいずみ」をはじめ、岩手県立美術館の情報をお伝えする「アートフルデイズ」、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す「Re:ゼロから始めるSDGs習慣」など、様々な番組を展開しています。
ふるさと元気隊 Monday 世界遺産ひらいずみ
はがき委員会委員長 米内 眞知子
<世界寺子屋運動>
盛岡城跡公園を中津川沿いに南に歩いて行くと、芝生の中に白い裸婦像があるのをご存知でしょうか。その像は、右腕で上半身を支えながら腰を下ろし、伏し目がちに視線を大地に向けている。まるで、この世のすべてを受け止めているような、穏やかで安らかな佇まいである。台座の正面には「教育記念像」、裏面には「小国テル子訓導殉職碑」と記されている。
その事故は、今から80年前、昭和17年7月29日、山田町豊間根の山沿いにある荒川国民学校で起きた。学校近くの川で1,2年が水泳訓練をしていた。そのうち一人の男子児童が深みに はまり溺れかけ、その場にいた小国テル子訓導がとっさに着衣のまま飛び込み救助したが、自らは力尽き、命を落としたのである。殉職である。
小国テル子訓導21歳。大槌町に生まれ、その年の3月に岩手県女子師範学校を卒業し、希望と教育愛に燃え、教壇に立って、わずか3カ月後の出来事であった。
昭和17年は前年の真珠湾攻撃の影響もあり、国民の戦意は高揚しており、身を挺して教え子を救ったこの出来事は、前線の兵士と同じであると称えられ全国的に反響を呼んだ。
小国訓導の命日が近づくにつれ、荒川の地区民や児童は訓導ゆかりの場所の清掃活動を行い、この崇高な出来事を語り継ぐ。公園の裸婦像の清掃も、荒川小学校の高学年の見学学習の重要な目的となっており、コロナ禍の前まで続いていた。
荒川小学校にプールが設置されたのは、訓導殉職後47年目の昭和63年であった。
命日の7月29日が、今年も、近づいている。
食品ロスの問題を知って、その削減のため、できることから始めませんか。未利用食品等を、フードバンク活動を行っている団体に食品を寄付することは、食品ロス(フードロス)の削減にもつながります。
包装の印字ミスや賞味期限が近いなど、食品の品質には問題ないが、通常の販売が困難な食品・食材を、NPO 等が食品メーカーから引き取って、福祉施設等へ無償提供するボランティア活動です。米、パン、めん類、生鮮食品、菓子、飲料、調味料、インスタント食品等様々な食品が取り扱われています。
4月ウクライナ街頭募金 より