盛岡ユネスコ協会 会長 工藤 昌雄
新型コロナウイルスの感染者数も減少し、3月13日からマスクの脱着は本人の自由な意志によるところが多くなりました。一日も早い、新型コロナウイルスの完全終息を願っているところですが、今後も会員の皆様には引き続き予防の徹底をしていただきますようお願い申し上げます。
さて、昨年の2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、一向に止むどころか激しさを増し、子供や女性を含む一般市民の方々など多数の犠牲者が出ています。2月23日、国連総会の緊急特別会合が開催され、ロシア軍のウクライナからの完全撤退や国際法上の重大犯罪への調査と訴追などを求めた決議案が加盟193カ国中141カ国の賛成で採択され、24日の国連の安全保障理事会でもロシアへの批判が高まる中、ロシアの強硬な姿勢は変わっていません。
今回のロシアのウクライナ侵攻による犠牲者は増える一方であり、また国外へ避難したウクライナの方々も依然帰国できない状況が続いております。
いつの世も戦争は、権力者ではなく、一般の民間の人々が常にその犠牲になり、罪のない一般の民間の人々の平穏で幸せな生活や尊い命が一瞬にして奪われています。戦争は決してあってはならないこと、決して起こしてはいけないこと、決して許してはいけないことです。
私達ユネスコ会員は、活動の原点である「ユネスコ憲章」の「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」という基本理念を大切にし、民間組織として、できる範囲で世界の平和のために活動を続けていきたいと思っています。
現在、今この時点でも戦火に怯え、逃げ惑い、命を守ることだけでも精一杯な人々が非常に多数いますので、会員の皆さんと共に継続して支援を続け、応援していきたいと思っています。
ロシアのウクライナ侵攻で心を痛めている中、衝撃のニュースが飛び込んできました。
2023年2月6日(月)現地時間午前4時17分、トルコ南東部とシリア北西部にマグニチュード7.8の地震が発生し、さらに9時間後に7.5の地震が発生して、推計値で、約21万5000棟の建物が崩壊し、約5万3000人の死者が出ています。最大で2300万人が被災し、避難生活を送っている人は約100万人以上に登ります。
12年前に起き、甚大な被害を出した東日本大震災での死者は18,131人で、不明者が2,829人ですので、今回の地震の被害がいかに大きく想像を絶するものかが分かると思います。災害における人命救助には「72時間の壁」がありますが、72時間以降も救出されるニュースを見て心からよかったと思う反面、子供や女性を含む多くの方が救助が間に合わず、尊い命が失われていることにやりきれない思いで一杯です。
また、現地では多くの方が住む場所を失い、寒さと飢えと戦っていますので、盛岡ユネスコ協会としても、日本ユネスコ協会連盟と連携してできる限りの支援をしていきたいと思っています。会員の皆様には、ご支援ご協力をよろしくお願いいたします。
なお、日本ユネスコ協会連盟の「トルコ・シリア大地震への緊急支援のお願い」については、ホームページ(https://www.unesco.or.jp/news/)をご覧ください。
なお、最後になりましたが、悲しい訃報をお知らせいたします。前事務局長だった及川芙美子さんが2月2日に急逝なされました。大変お忙しい中、ユネスコ活動へ多大なご尽力をいただき、感謝の言葉もありません。
年々減少傾向のカレンダーの収集に企業、一般市民、会員のご協力の賜物と感謝しております。
益金贈呈式は2月12日ホテルメトロポリタン盛岡本館であり、販売総額575,000円のうち192,000円の目録が盛岡レオクラブ様より寄贈され、出席した工藤会長は国内外の方々への支援(特に被災されたトルコ・シリア大地震、ウクライナ支援等)等に役立てたいと挨拶されました。
贈呈式
なお、会期終了後に届いたカレンダー60本は盛岡市民福祉バンクへ寄贈したことをご報告します。
青少年ボランティア委員会 委員長 本間 邦彦
令和5(2023)年は東日本大震災から12年、十三回忌を迎えました。「輪」では、被災地のユ協「釜石ユネスコ協会」の「震災記録誌」発行の活動について原稿の執筆をお願いしました。
釜石ユネスコ協会理事 岩間 千枝子
岩切会長の「たくさんの支援を受けたことの記録を残し、感謝と共に後世に伝えたい」という熱い思いから作成することが決まった震災記録誌。しかし、写真を中心にということと10年目の2021年3月発行ということ以外、何も定まっていないという状態で編集委員会が立ち上がったのは2020年7月末、発行まであと8ヶ月しかないというぎりぎりの状況でした。
しかも編集委員のほとんどが震災の混乱のため、事業に直接関わっていないという究極の状態でのスタート、編集委員長を拝命した私は、正直焦りと不安でいっぱいでした。ただ一つ、震災の翌年、支援活動に関わった当時の秋元会長が日本ユネスコ連盟から依頼されて発表した講演の資料が残されていたのを頼りに、これをたたき台と決め動き出すこととしました。
毎週火曜日、岩切会長のお宅が編集会議室となり、コロナの折、換気などに気を配りながら編集委員8人で侃々諤々(かんかんがくがく)意見を交わし、時には自宅に資料を持ち帰り、お互いのパソコンで原稿をやりとりしながら作業を進めました。
初めに、ご寄稿いただく方々に依頼すると同時に、震災検証室や総合政策課などの市の機関に出向き、また既に発行されていた様々な記録誌等を調査して、記録としての数値等を最新の情報に置き換える一方、日本ユネスコ連盟などに連絡して、釜石が受けた支援について取りこぼしのないよう、細心の注意を払いながら洗い出しました。
それから、日本ユネスコ連盟をはじめ各団体に所有している写真の提供をお願いし、著作権や肖像権についてみんなで勉強しながら、写真1枚1枚について、慎重に選定を進めていきました。新たに撮り直した写真もあります。
10回以上の校正を経ての大変な作業となりましたが、日本ユネスコ連盟をはじめとする多くの皆様からご支援を頂いたこと、そしてそれを残す、次に伝えることの大切さを改めて感じる作業となりました。完成したときの喜びはいうまでもありません。
何より一番の収穫は、当時ご支援いただいた関係機関や地域団体及び学校や成人となった当時の子供達と、この記録誌でまた繋がることができたことです。メールや電話でのやりとりで連絡を取りあい、お互いの健勝を喜び合い、完成した「未来へ」を感謝と共にお届けできたこと、本当にやって良かったと感じました。
僅か40ページの小さな小冊子ですが、編集委員の熱い想いのこもった、そして、本当にたくさんの方のご協力を頂き完成できた、唯一無二の一冊となりました。心より感謝申し上げます。
釜石ユネスコ震災記録誌
「東日本大震災から10年~未来へ~」
コロナ禍の中、今年度のはがき回収作業は、各担当場所から担当委員が回収したものを、委員長が集計するという流れで行いました。確認作業等も、感染予防を考慮しながら、電話やメール、手紙連絡で行いました。
『河南中学校ボランティア委員長の渕上さんからのお便り』
〇学校キャンペーン集計
小学校2校 中学校7校 はがき 764枚
(42,822円相当の切手に交換)
〇回収箱とユネスコ会員 はがき 675枚
(34,620円相当の切手に交換)
合計 はがき1,439枚
77,442円相当の切手を日ユへ送金
学校の対応も困難な中ご協力頂いた学校関係者方々に感謝申し上げます。
盛ユ会員の皆様には世界寺子屋運動の活動支援のため、引き続きのご協力をお願いします。
この報告以降の集計結果は、総会資料でお知らせします。
はがき委員会 委員長 米内 眞知子
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。
盛ユからはコーアクションからと会員の皆様からの義援金を募り、日ユ協へ下記の期間内に送金する予定です。
つきましては、会員の皆様におかれましては、下記の振込口座までご協力方よろしくお願いいたします。
盛ユ協振込: ゆうちょ銀行口座名:盛岡ユネスコ協会 ※盛ユ締切:2023年5月20日 |
日ユ協振込:ゆうちょ銀行口座名:社)日本ユネスコ協会連盟 払込取扱票に「トルコ・シリア大地震」と記入 ※日ユ協募金受付期間:2023年2月16日 〜 5月31日 |